岸田保守本流政権、最初で最後のカードを切れるか

昨日のブログでゼレンスキー解散の可能性を書きました。
自民党内の期待する声が報じられてます。
手前勝手な都合だと否定的な意見もあります。

私は政局的観点から観測と期待を書きました。
政局とは権力闘争という意味です。
岸田総理が勝負師ならば断行すると見ています。
自らの権力を最大限増大できるチャンスだからです。

ゼレンスキー大統領によってもたらされた幸運です。
二度とありません。活かさない手はないと思います。

日本はこれまで安全保障を前面に選挙の争点化することはありませんでした。
景気や雇用や福祉といった生活に密着した課題ばかりでした。
そうした暮らしを支えるのは実は安全保障です。
ロシアのウクライナ侵攻でそのことが嫌というほど示されました。

現在の国際情勢の劇的変化は戦後の混乱期に匹敵します。
新たな国際秩序が構築されるまで困難なかじ取りが余儀なくされます。
安全保障戦略の基本指針を国民に問う意義はあります。

勝利すれば岸田総理の求心力は格段に高まります。
強い政治基盤で山積する諸課題に対処することができます。
タイミングを逸すれば上昇した支持率を維持できるか不透明です。
支持率が高い時ならば維新の会の勢いを阻止できる可能性が広がります。

連立相手の公明党との関係を心配する向きがあると報じられてました。
東京都内の候補者調整が難題です。
自民党都連は萩生田光一政調会長が握ってます。
安倍派の跡目相続の一番手の萩生田さんを取り込む可能性が見えます。
同時に公明党に岸田総理の存在感を示す好機です。
政治家としてこれほど面白みのある局面はないはずです。

夏の党役員と内閣改造をまたいだ方が良いとの意見もあるようです。
ゼレンスキー大統領の訪日とG7成功が状況を一変させました。
今の勢いで先に勝負を張って人事を行う選択肢も出ました。
人事が大好きとうわさされる岸田総理としては好ましい状況変化です。

国政政党で政権を担える能力を持つ政党は自民党のみです。
選択肢がないのは残念ですが事実として受け止める必要があります。
保守本流の岸田政権が強い政権基盤を得ることは好ましいと思います。
極端に振れる危険性が少ないからです。
保守の中道にあって左右の政策を取り込める立ち位置です。

解散カードは岸田総理の手の内です。
国会会期末までひと月を切りました。しびれる期間を過ごします。
岸田総理の勝負師としての覚悟を知るうえでこれ以上の局面はありません。
凝視します。