一村一古民家再生時代へ


神奈川大学で小さくてもキラリ路線のまちづくり講義を続けてます。
開成町のまちづくりを振り返ってます。
瀬戸屋敷の復活がまちづくりの転機となったとつくづく思います。
波及効果に驚きます。

瀬戸家から1800坪の家屋敷の寄付を受けたのはミレニアムの年でした。
5年かけて再生を果たし2005年5月の開所でした。奇跡の連続でした。
まるごと寄付でした。仰天でした。
おひとりで家を守っていた奥様の住む場所を用意するのが条件でした。
4億4千万の事業費の6割を補助金で賄えたのも大きいです。
当時の神奈川県知事の岡崎洋さんには感謝あるのみです。

都市と農村との交流拠点という発想で農林水産省の補助金が獲得できました。
農村の景観を残そうという岡崎さんの熱い思いのおかけでした。

担当職員の瀬戸公雄さんの踏ん張りも驚異的でした。
こき使ってしまい恨んでいないかと心配です。
初代館長の川澄暹さんもそうです。
「みんなのわが家」という瀬戸屋敷のキャッチは今も有効です。


瀬戸屋敷ができたことで婦人会はひな祭りを独自開催しました。
瀬戸屋敷クラブという支援グループも出来ました。
足柄の歴史再発見クラブという郷土史研究会も出来ました。

瀬戸屋敷の再生は開成町のランドマークの誕生です。
駅前のマンション群も新しい開成町のシンボルですが瀬戸屋敷は価値が違います。
今は外国人観光客が増えてます。

古いものを甦らして今に活かすというコンセプトはSDGs時代のまちづくりの柱です。
小さくてもキラリ路線をとる市町村は大いに考えて欲しいです。

その昔一村一品運動というまちづくり運動がありました。
一村一古民家再生どうでしょうか。
小さな町村に必ずひとつはランドマークとなる古民家があるのは素敵です。

新たな展開は2017年から始まりました。
民間企業に運営を委託しました。当時の副町長の小澤均さんの英断です。
民の力で屋敷のたたずまいがおしゃれになりました。


運営を請け負った会社が近所の酒蔵を買い取り再生させました。
古民家再生が地場産業の復活へとつながったのです。
オリエンタルコンサルタンツの決断に敬意を表します。
新生瀬戸酒造の初代社長に就いたのは酒造りとは無縁の技術者の森隆信さん。
いきなりフランスで清酒が賞を受賞する快挙を成し遂げました。

瀬戸屋敷の再生の物語は山神裕新町政でさらに発展すると確信します。
山神町長は国際金融マン出身です。
開成町から世界へ。夢は無限に広がります。