地域密着で資源循環型の企業誘致を考える

昨日のブログで国際経済情勢を踏まえた企業誘致戦略について語りました。
国内経済の潮流に合わせた企業誘致も絶対に必要です。
世界企業を相手にした巨大企業誘致はレアケースです。
国内の企業を主眼に置いた企業誘致の方が一般的です。

日本の経済のアキレス腱はエネルギーと食料にあることが鮮明になりました。
ロシアのウクライナ侵攻が日本の弱点を直撃しました。
ずっと言われ続けてきたことですが本気の対策を先送りしてきました。
解決の道筋は単純明快です。自給率を上げることです。

日本として絶対に外せない路線なのでこうした側面から企業誘致を考える必要があります。
エネルギーと食料を別個に分けて考える必要はないと思います。
ふたつを組み合わせて新たな産業おこしに挑戦したほうが時代に適ってます。
巨大な産業を目指すのではなく地産地消型の小規模な産業の創造の方が望ましいです。
開発リスクも小さく他地域への応用も容易だからです。

カギとなるのは再生可能エネルギーの電力供給拠点です。
太陽光かバイオマスによる電力の供給が保障できれば可能性は広がります。
24時間連続という観点から見るとバイオマスの方が望ましいです。
日本は山林国で材木が溢れています。
スギ花粉症対策として伐期を迎えた杉の切り出しを政府は奨励してます。

ここから生まれた電力で食料生産基地を立地させることは可能です。
農薬を使用せずにDXによるスマートな食糧生産は挑戦しがいがあります。
トライする企業グループは出現すると思います。
電力が余れば近隣の企業などに供給すれば良いです。
グリーン電力活用は脱炭素を目指す企業の使命です。

以上のようなざっくりとしたモデルを現実化させるのに適地があります。
南足柄市と開成町の境界に広がる開発予定区域です。
小規模な道の駅だけが先行して開発されてます。
企業誘致予定区域は未着手のまま残ってます。

ここで未来型の開発を進めることに知恵を絞って欲しいです。
バイオマス発電の電力基地を設立が大前提となります。
食糧生産拠点を組み合わせるのは可能だと思います。
グリーン電力で生産した無農薬の食料を道の駅で販売するアイデアです。

近隣には富士フイルムの研究所や研究開発工場が立地してます。
余剰電力は売却でき会社の食堂に農産物を卸すことも可能です。
地域密着で資源循環型の新たな企業誘致モデルとなるのではないでしょうか。
残された課題は事業への挑戦者が出現するかどうかです。