立民泉代表、不信任案提出の決断を

岸田総理は先送りされた課題にひとつひとつ挑戦する政権だと述べました。
首をかしげる方が大半だと想像します。
先送りされた課題の根本的問題から逃げて取り組んでいるかのように見せかけています。

防衛費にしても異次元の少子化対策にしても財源が最大のネックです。
ものの見事に全て先送って真正面からの議論は避けています。
これで先送りされた課題に挑戦しているは虫が良すぎるというか図々しいです。

その上で衆議院の解散・総選挙について「情勢を見極める。」と述べました。
厚かましいと感じました。
不肖の息子の悪ふざけに加えマイナカードの不祥事が続々と出て謝罪しているさなかです。
公明党との関係がぎくしゃくしてます。
こんな情勢で解散できるとは思えません。

ベテランジャーナリストの田崎史郎さんが推測してました。
解散はないと見透かされるのを避けているのではないかと。
同感です。
取り繕って思わせぶりな態度をとっているのに過ぎないと思います。

岸田総理が今なすべきことは一連の不祥事の責任を改めて明確にすることです。
岸田総理と河野太郎デジタル大臣の責任は重大です。
公邸の悪ふざけは岸田総理の重大責任です。
河野大臣のデジタル改革の仕事に進め方も再点検必須です。

このような状況で解散したら解散のための解散です。
岸田総理の立場は今以上に強化されません。
選挙後に襲ってくる財源論議で火だるまになる姿が目に浮かびます。
公明党の反対を押し切っての解散ですので関係はさらに悪化するでしょう。
維新は議席を伸ばし岸田総理に厳しい姿勢にかじ取りするはずです。

岸田総理の唯一のチャンスはサミットの成功の勢いを借りることでした。
私が“ゼレンスキー解散”と名付けたやり方しかありませんでした。
それが身から出た錆で潰えてしまった以上展望は見い出せません。
サミットが終わり耳目を集める政治日程が組めません。
8月の党役員・内閣改造は流れを変えることになるか波乱要因になるか微妙です。

求心力に陰りがみえてくると遠心力が働きます。
財源問題という最大の懸案は全く手がついていないのですから厄介です。
段取り間違えると不満が噴出します。岸田政権、いばらの道です。

野党第一党の立民は土俵際にあることは明らかです。
追い込まれた泉代表の残された道は開き直り以外にありません。
ビビらずに不信任案提出です。窮鼠ネコを食むの気概です。
解散をめぐる岸田総理との神経戦に勝てば泉体制まだ持ちます。