岸田総理の残された道は解散権封印

岸田総理、解散風を吹かせ慌てて火消しする羽目に陥りました。
マッチポンプです。
情勢を見極めるとしたのが13日。否定したのが15日です。
舌の根が乾かぬうちにとはこのことです。

内心では解散は困難と踏んでいたに決まってます。
見透かされ軽く見られるのを嫌い思わせぶりの態度を取ったと思います。
本人の予想より強風となって解散風が吹き出してしまいました。
早期に収拾しないと危ういと気づいたのでしょう。
みっともない立ち回りでした。

繰り返して恐縮ですが公邸忘年会騒ぎで解散は飛びました。
ゼレンスキー訪日という天からの贈り物を活かすチャンスを長男の失態でなくしました。
ゼレンスキー解散で求心力を高め辛うじて今後の難題に立ち向かえます。
今度の解散騒動で岸田総理の求心力は明らかに弱まりました。前途多難です。

解散できない期間が長ければ長いほど維新の勢いは増します。
岸田総理の拙い芝居で息を吹き返した立民の泉代表もひと踏ん張りの余地ができました。
防衛費増額と異次元の少子化対策、2大課題の財源論議が宙に浮いているからです。
維新は決断できない総理を攻めるでしょう。
立民は得意の負担増反対論で息を継げます。

岸田総理の残された選択肢はただひとつだと思います。
先送りされ積み残したとする課題を解決するしかありません。
自らの手で解散する選択肢をきれいさっぱり捨てて捨て身になるしかありません。
数兆円の財政負担が毎年かかる案件に歳出削減だけで手に負えるはずありません。
必要な負担増は逃げず国民に示すことで初めて本格的な論議ができます。

選挙で負けるのが怖いので先送りという姑息な手が生じます。
自らの任期で選挙はしないと決断すれば肩の荷が下ります。
びくつくことなく堂々と難題と向き合えるはずです。

飴玉ばかりをばらまいて有権者から歓心を得ようとするのは限界です。
財政状況も考慮して一定の負担も国民に要請すべきです。
広く薄く負担を要請するだけでなく高額所得者層への課税強化は避けられません。
税の公平は新しい資本主義の柱のはずです。

いい加減にごまかしの政治は終わりにして欲しいです。
逃げずに厳しい現実をきちんと説明する真摯な姿勢を取り戻す時です。
要求するのが習い性の野党には無理です。
日本の屋台骨を背負ってきた自民党がその役目を負うべきです。
岸田総理は保守本流の派閥の長ではないですか。
身を捨てた政治らしい政治にまい進することを期待して止みません。