AI時代に生きる覚悟

神奈川大学の政策過程論、試験のレポート課題を課しました。
「私が理想とするまちづくり」としました。
自由に都市を選択し理想のまちづくりを語るよう求めました。
ネットを使って切り貼りは評価しません。
自分の考えを盛り込むことが絶対条件です。

注目の生成AIの活用もOKだと伝えました。
AIにいくら聞いたところで自分で答えを選択しなければなりません。
抽象的なタイトルなので何を質問したらよいか考えないといけません。
この作業自体が頭の体操となると思います。
小学生に戻ったつもりで楽しく妄想するように学生に話しました。
突拍子もない発想を恐れないことです。

どんなに理路整然としていても誰でも思いつきそうなことはAIに負けます。
AIを越えるためには同じ土俵に立たず枠を外れることです。
膨大なデータに基づいてAIは解を出してきます。
常識を離れるしかありません。

先入観からの解放と言い換えても良いかもしれません。
子供はそもそも先入観がありません。子供に聞いた方が良い時代が来ます。
大人のしたり顔の評論よりAIの方が説得力があります。
それ以上に子供たちの瑞々しい発想の方が望まれます。
私は大歓迎です。

アップルの創業者のスティーブ・ジョブズは「おろかであれ」と呼びかけました。
先入観でがんじがらめな大人になんてなるなということだと思います。
先入観に囚われていては新しい発想が生まれる余地がないからです。

新たな分野を切り開いたジョブズならではの珠玉のひとことです。
AIの進化は前例踏襲の世界で生きている大人たちの基盤を危うくします。
前例を調べ尽くす能力はAIの方が圧倒的ですので当然です。
進取のマインドの持ち主ばかりではありませんので心配なのでしょう。

AIが職を奪うという反応が過剰になりがちなのはこの辺りに理由がありそうです。
しかし便利な機械の進化は止むはずありません。
覚悟を決めて対処する以外に手はありません。

将来ある若者こそ準備を急がなくてはなりません。
AIを競争相手ではなく友達にする術を身に着けないとなりません。
過去の事例に基づいた仕事はどんどんAIに任せることを許容するほかありません。
常に新しいことに挑戦する環境にあることを楽しめないと行き詰ります。

AI時代は刺激的です。日々イノベーションとも言える時代です。
私は常に楽観的に考える方です。
負の側面を修正しつつより良い社会づくりに進む底力を人類は持っていると思います。