公明党の存在をかけた闘い

次の衆院選、関西で維新と公明が激突と報じられてます。
維新の牙城大阪の4選挙区と兵庫の2選挙区です。
公明にとっても関西は拠点で負けられません。
野次馬的な表現で恐縮ですが見ものです。

1979年にNHKに入社し赴任地は神戸放送局でした。
警察担当のあと選挙取材の応援をし公明党・創価学会の方と知り合いになりました。
徹底したきめ細かな選挙運動に目を見張りました。
コアの支持者だけでなく周辺に支持を拡大する「Fどり」という言葉を知りました。
「F」とは英語のfriend、友達の「F」です。

今でも鮮烈な印象が残っている方がいます。
兵庫県選出の元参議院議員の片上公人さんです。
池田大作名誉会長を心底からの信奉する純粋な方でした。
公明党議員によくいるふくよかな顔つきで巨体でした。
ずけずけものを言う方でした。
しかし豪放のように見えて神経は細やかでした。

細川連立政権で公明党が政権入りを果たした当時片上さんの存在感も勢いを増しました。
好事魔多しで女性スキャンダル、今でいうセクハラ騒動に巻き込まれ失脚しました。
脇の甘い愛すべき性格の方でしたので魔が差したのかと思いますが残念でした。

片上さんが口癖の様に語っていたのは公明党が果たすべき原点でした。
創価学会を基盤とする以上は仏教精神を背骨とする政治を目指すべきとの姿勢でした。
対外的には平和主義、内政は大衆とともにが基本姿勢でした。
片上さんは既に死去してます。
天上の片上さんの眼から見れば現在の公明党は異形の存在でしょう。
自民党の補完勢力となり下がり原点を忘れているとやきもきしているはずです。

維新と激突すると聞いて片上さんは大喜びだと思います。
公明党とは何なのか原点に立ち返って真っ向勝負をして欲しいと願っていると思います。
維新との戦いを通じて立党の精神を取り戻せるはずだと考えているはずです。

創価学会は幾多の迫害を跳ね返し新興宗教の地歩を固めたはずです。
自民党の肥やしになるために存在する政党ではないです。

維新との勝負は公明党独自の主張を再確認する絶好の好機です。
国際平和主義の観点から憲法改正にどう立ち向かうのか。
大衆とともに歩む政党として格差拡大をどう是正するのか。
維新との隔たりは大きいです。

自民との連立は目的ではなく手段であるはずです。
公明党の独自性を取り戻してその主張の実現を目指すための連立であるべきです。
次の衆院選、公明党の存在感をかけた戦いになります。