雨にも負けず風にも負けず暑さにも負けず

16日昼過ぎから歩くのがしんどくなりました。
酷暑の中の関東大震災遺跡調査となりました。


足柄の歴史再発見クラブの今年度の最重要事業は関東大震災遺跡調査です。
震災100年を期して地域の遺跡を調べ直してます。
調査は今回で14回目です。
調査地は秦野市でした。メンバー9人で11か所をめぐりました。

案内役は会長の関口康弘さんとメンバーの西本晴男さんです。
関口さんは元高校の日本史の教員です。
西本さんは元国交省技官で元筑波大教授の砂防の専門家です。
素人と専門家が一緒に学ぶのがクラブの流儀です。


秦野でいちばん有名な関東大震災遺跡は震生湖です。
その名の通り震災で土砂崩れが発生し河川をせき止めできた湖です。
ブラックバスやへらブナ釣りの名所となってます。


関東大震災当時、最前線の地震学者の寺田寅彦の句が刻まれています。
「山さけて 成しける池や 水すまし」
一流の俳人でもあった寺田のこの句の効果は絶大です。
関東大震災の風化を防ぐ防波堤となってます。

時間の経過とともに災害の記憶が薄れるのは致し方ありません。
この流れに抗するのに著名人の役割は大きいです。
著名人たちの言動を記録し伝えることは有効です。


震生湖以外の遺跡のうちの5か所が神社仏閣内にありました。
寺や神社との結びつきも記憶の風化を防ぐ砦です。
神社仏閣ではありませんが富士山信仰の仲間である「富士講」の施設内に遺跡がありました。
きれいに掃き清められていました。


公園内の遺跡は利用されているかどうかが課題です。
使われていないと雑草が茂り遺跡の存在が忘れ去られます。
公園利用者に遺跡の存在を周知し管理のお手伝いをお願いするのも一案です。

足柄の歴史再発見クラブ、来月からも活動予定が目白押しです。
日本の地震研究のメッカ東大地震研訪問が決まってます。
東大地震研と関東大震災の関りや最新の自身研究成果を聴く予定です。
9月17日には横浜国大を会場に開催される防災国体に参加します。

9月30日は山北町で関東大震災100年のシンポジウム開催です。
これまでの震災遺跡の調査結果を発表します。
県立足柄高校歴史部とコラボし特別発表もあります。

シンポジウムの内容は冊子にまとめ刊行する予定です。
素人が楽しく学び地域の防災まちづくりに貢献する。
クラブの活動が広がってます。
ご関心のある皆さまの参加大歓迎です。
連絡は関口康弘会長までyasihiro58157@watch.ocn.ne.jp

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