情報に強い”うさちゃん”国家を目指そう

19日東大先端研専任講師の小泉悠さんがNHKBS!の国際報道でオシントを解説してました。
オシントとは「オープンソースインフォメーション」の英語の略です。
公開情報のことです。

新聞、テレビなど公開情報はこれまでも情報分析の有力は情報源でした。
近年その価値は一段と高まっています。
衛星画像が大きな役割を果たしてます。
番雲の中で小泉さんが衛星画像を使って分析をしてました。
専門のロシアの軍事状況を読み解くのに欠かせない度具となってました。

非公開の軍事偵察衛星情報に頼らなくても民間衛星画像から詳細なデータが得られます。
軍事基地の動向のベールがはがされます。
ウクライナに近いロシアの軍事基地に航空戦力が多数配備されているとされてました。
ウクライナの反転攻勢の進軍を阻む最大の要因だと分析してました。
ウクライナは空からの攻撃に苦しめられるだろうと予測してました。

衛星画像だけでなく船舶の航跡を辿ることができるマリントラフィックもあります。
カスピ海上でロシアとイラン間の船舶の行き来が確認されています。
きな臭い動きです。

伝統的に米英のアングロサクソン諸国は情報に強みがあります。
国まるごろ謀略国家のロシアも同様です。
パレスチナゲリラと対峙するイスラエルもです。
中国も経済力を活かして情報収集強化は国運をかけて取り組んでいると思われます。

専守防衛を国是とする日本にとって情報収集と分析は命綱のはずです。
しかしこの分野の強化は立ち遅れてます。
言葉の壁だけでなく情報に対する重きの置き方が甘い社会です。
ウソ偽りのない職人気質を是とする国家の弱点だと思います。

しかしだますよりだまされる方がましだなどと暢気に構えていられません。
ロシアのウクライナ侵攻が目覚まし時計となりました。
日本の安全にかかわる情報収集分析を多方面からアプローチすべきです。
防衛省のような専門機関だけでなく大学研究者、マスコミ、企業の役割は重いです。
国家予算は潤沢ではないからです。

日本の情報収集と分析のカギを握っているのは総合力です。
耳を高く上げているうさぎがいたるところにいるイメージです。
今年の干支はうさぎ。うさちゃん国家を目指しましょう。

地域的にとりわけ大切なのは謀略国家ロシアに接している北海道です。
北方領土をはじめロシアの動きを凝視し分析する体制が必要です。
冒頭で紹介した小泉さんもロシアの動きへの注視を促してました。
極めて大切な指摘です。