日本らしい国際貢献で世界に冠たる国づくり

米ソ冷戦が終了した1990年はじめ日本の進路をめぐる議論が盛んでした。
経済を中心に日本の国際的な存在感が高まったことが大きいです。
湾岸戦争でアメリカから貢献を求められ金銭的支援に終わったことが引き金のひとつです。
カンボジアに自衛隊を派遣し平和維持活動を実施したことも関心を高めました。

日本経済新聞がずばり『日本の進路』という書物を出しました。
安全保障など各分野に通じている記者が執筆してます。
1991年の出版ですが今でも一読の価値があります。

なかでも日本らしい国際貢献について論じている章は秀逸です。
環境問題と災害救援に力点がありました。
みどりの国際協力を強調していて現在でも通用する考え方です。
災害救援ではスーパー救援船の建造を提案してました。

自民党の幹事長担当記者だった私は梶山静六幹事長に救援船の提案を紹介しました。
梶山さんは強い関心を示し実現したいと力を込めてました。
その後自民党は選挙で敗れ下野してしまい話は消えてしまいました。
梶山総理が実現していれば災害救援国家日本になったのにと残念です。

今年2月に発生したトルコ地震の復興で日本らしい支援策が進行中です。
7億円程度かかけてがれきのリサイクル施設を建設すると報じられてます。
2011年の東日本大震災を始め日本は大災害に襲われ続けてきました。
復興をめぐるノウハウは蓄積されてます。
相手は親日的なトルコです。7億円と言わず大いに支援を強化して欲しいです。

人為的に引き起こされた大災害が戦争です。
ウクライナはロシアの暴虐の前に国土は荒廃し復興が懸念されます。
国連などの試算で60兆円と見積もられています。
私は意外に少ないと思います。各国が力を合わせればやれます。

13日付の日経新聞に日本らしい支援のあり方が掲載されていました。
注目したのは地雷除去のための特別車両です。
地雷の爆発力に耐えられるよう頑丈な設計です。
遠隔操作もできる最先端仕様です。重機を作るコマツなどが提案してます。
金額は示されていませんでしたが優れたアイデアです。

日本はこの手の支援に全精力を挙げるべきです。
民間企業任せにせず政府が積極的に関与して欲しいです。
特殊な条件の技術開発はロケット開発と同様技術の波及効果も期待できます。
政府として力を注ぐ理由は大いにあります。

侵略を受けた国の復興を手助けする国家イメージは日本の目指すべき姿です。
憲法の精神を体現する日本の未来像です。