小さな組織の活性化に向けて

19日は地元の自治会の夏祭りでした。4年ぶりです。
酷暑を心配して子どもの山車は中止となりました。
いつもならわが家が休憩場所のひとつで賑わうのですが残念でした。

自治会の呼びかけで朝8時より準備が始まりました。
会場の幼稚園の園庭はいっぱいでした。
世帯数は400ほどですので4世帯にひとりは参加していたと思います。
純然たるボランティアでもなく強制でもありません。
この手の行事に多くのお手伝いがあるのは地域の強みです。

テント張りや椅子並べ、電灯つけなど様々な仕事があります。
配線などは専門技術のある方が一手に引き受けてくれます。

班に分かれて作業を進めますが会社組織ではありませんのでさばきは大変です。
自治会長さんや祭りの責任者は指図に骨が折れます。
自治会役員のなり手不足の原因のひとつです。

汗まみれになりながら各班に振り分けられた皆さん一生懸命動きます。
共同作業に黙々と汗をかく日本の社会の強みを見る思いです。
一方で弱点もあります。
全体を仕切る立場からの命令一下とは行きません。
支持は常に遠慮がちとなります。
自治団体ですので命令という訳には行かないからです。

自治会のトップ自ら動かざるを得ません。
鳥の目で見渡す立場の存在が不在となります。
こうなると各班は一生懸命働いていても連携が取りにくくなります。
頑張っているのに非効率ということになりかねません。

小さな自治組織の問題に過ぎないとのんびり構えているのは良くありません。
町役場でも日本人の組織である以上同じような傾向を持ってます。
大半の職員はよく働きます。
ただし決められたことや慣例に一生懸命です。
臨機応変に対応するのは苦手です。
背景には責任を負いたくない気持ちがあります。
町長になったばかりの頃はイラついてばかりいました。

解決策は意外に単純でした。
トップが本来の役目を果たすことです。
どういった方向に動くか方針を明示することがトップの最大の仕事です。
トップだけで組織は回せないので有能な片腕と何人かの補佐役を選ぶことです。
これがふたつ目の仕事です。
このふたつの仕事が完了すれば組織は回り出します。
小さな町村ならば一気に変革が可能です。

自治組織にも応用ができます。
特色ある目標を掲げることが大切です。
有能な補助者は大勢いられます。
活力の決め手となるのは若者と女性の参加でしょうか。

もうひとつ大切なことがありました。
楽しさです。
楽しければ自ずと人は集まります。