新時代のモーレツからビューティフルへ

日経新聞の「ビッグBiz」欄で富士フイルムを3回にわたり特集してました。
アナログ写真フイルムでコダックを抜き世界第1位に躍り出た富士フイルム。
順風満帆の時代にデジタル化の激流が襲い掛かりました。
古森重隆会長は後に「車が売れなくなったトヨタを想像してみてくれ。」と語りました。

脱写真フイルムを目指し第二の創業を掲げました。
富山化学を買収し医療産業へと歩を進めました。
戦略拠点が2006年開成町が誘致に成功した先進研究所でした。

古森さんの超剛腕が大転換の推進力でした。
目がねにかなったのは後藤禎一現CEOです。
並んだ写真が載ってました。
体育会系というか似た匂いと圧が伝わります。

あの古森さんに鍛えられたのですから半端な方ではないでしょう。
社長時代2年で半導体部門など10以上の大型投資をものにしたと書かれてます。
後藤さんは統率力実行力物事の本質をつかむ力を古森さんから学んだと語ってます。
剛腕の系譜は受け継がれました。

課題としてアメリカのゼロックスとの提携で業績を伸ばした事務機分野が挙げられてました。
ゼッロクスを買収しようとしてとん挫しました。
古森剛腕が通用しなかった事件でした。
競合する企業との競争が激化していると書かれていました。

日経新聞の見方は表面的です。
本質的な問題に目を向ける必要があると思います。
1970年当時の富士ゼロックスは鮮烈なテレビコマーシャルを放ちました。
”モーレツからビューティフルへ 富士ゼロックスからの提案です。”
事務機会社が生きる価値にまで踏み込みました。

美しくあって欲しい、なんて素晴らしい提案でしょうか。
現代において再考すべき視点です。

インスタントカメラのチェキに新時代のモーレツからビューティフルの感性を見ます。
チェキはからくりのように巧みでかわいらしいです。
江戸時代の日本独自の職人文化が詰め込まれている感じがします。

富士フイルムは第二の創業を成し遂げました。
更なる高みを目指すカギは文化にあると思います。
日本の象徴が企業名になっていいます。
日本の文化にはとことんこだわって欲しいです。

グローバル企業であって日本の文化を発信できる。
クールです。ビューティフルです。