加藤修平南足柄市長、軽微な飲酒が引き起こした重い責任問題

南足柄市の加藤修平市長が公務中に横浜市内で飲酒していたことが報じられました。
8月22日の神奈川新聞です。
飲酒量はささいです。
加藤市長は辞職に値する不祥事だとの認識を示しました。
重く受け止めたと感心しました。

加藤市長は5日の記者会見で給与の10パーセント減額2か月の処分を発表しました。
拍子抜けでした。
辞職まで口にした市長の処分とはほど遠い印象です。
せめて50%カット、全額返上でもおかしくありません。

辞職に値すると公言した責任は決して軽くありません。
格好つけただけなのかと思われては信頼に関わります。
納得を得るためにはそこまでしなくてもという意外感が必要です。
逆に中途半端だと自分に甘いと反発を招きます。
加藤市長のケースは後者です。
気骨のある議員がいれば市議会で論議を呼ぶはずです。

加藤市長の処し方を眺めていて役人出身市長の悪い面が出ていると思いました。
すかさず猛省を口にしたものの覚悟はあやふやです。
いざ処分となると臆病になるのです。
先が読める政治家ならば事態の沈静化を狙って踊ったと思います。
辞職に匹敵するぐらいの重い処分を課したはずです。

加藤市長にとって今度の不祥事は気味が悪いでしょう。
ごく少数しか知りえないスキャンダルが明るみに出ました。
神奈川新聞には飲酒の現場の写真が流出し掲載されました。
コップの中の残っているビールの量までわかります。
市役所内部に市長に対する不満が渦巻いているとしか考えられません。

加藤市長が説明を修正したのもいただけません。
同席した課長は飲酒せず自分だけが飲んだと言い直しました。
なぜ一緒に飲酒したかのような説明をしたのか謎です。

加藤市長は4月の統一地方選でトリプルスコアで4選を果たしました。
私は75歳で多選を目指すのは反対で対立候補を支援しました。
小田原市との合併協議をとん挫させた責任をとらないことに強い違和感がありました。

今回の飲酒問題は飲酒量は軽微ですが市長の責任という点で持つ意味は小さくないです。
自ら辞職に値すると公言して軽微な処分で済ますのは許されることではありません。
発した言葉の重みを真摯に受け止めるなら辞職と同等の処分を自ら課すしかありません。