開成町の新人女性町議、まちづくりのど真ん中に切り込む

開成町のまちづくりの根幹は都市計画です。
土地利用を田園地帯と住宅地と開発区域に3分割し整備してきました。
1965年に策定しました。

先行したのは北部の田園地帯です。
水田の形状を整え農業機械が入るようにしました。
兼業農家の増加に対応した施策です。
合わせてあぜ道にあじさいを植え公園のような景観を創りました。
あじさいの町開成の起源です。

中部地域の住宅地には公共施設や公園が集中し南部地域の開発も後を追いかけました。
1955年に町が誕生してから一貫して人口が増え続けている理由です。
この順調な町の発展に異変が起こりつつあります。
北部の田園地帯を維持できるかどうか本格的な検討が必要になりました。
農家の高齢化と後継者難が原因です。

6日の町議会の一般質問、開成町の最大の課題が取り上げられました。
質問したのは新人町議の清水友紀さんです。
ど真ん中の課題を臆することなく堂々と問う姿勢に目を見張りました。
枝葉末節の課題ではない町政課題を問う一般質問らしい一般質問でした。

清水さんの問題意識は鋭かったです。
町農業の現状を放置していると基本の都市計画が成立しない危険性があるというものです。
農家がいなくなればあじさいの里が虫食いになります。
町のスローガン、田舎モダンの“田舎”が無くなってしまうと清水さんは指摘しました。

感心したのは町北部地域の農家から入念にヒアリングをしていることでした。
「農業を続けるのが困難な事態も予想されいっそのこと宅地にしたらどうか。」
こんな率直な意見も紹介していました。
投げやりになっているのではなく危機感を率直に語っているのだと思いました。

府川前町政の農政に対する姿勢に問題があったことは間違いありません。
山神新町長は若いしフットワークが軽いです。
北部の農業について問題関心を持っていると答弁してました。
現場に飛び込んで農家の声をじかに聞き問題点を抽出して欲しいです。

町の最も上位の計画は総合計画です。
2013年度から12年間ですので間もなく新計画の策定です。
清水さんの問題提起は総合計画に直接波及する課題です。
総合計画審議会の中で大いに議論すべき主要なテーマです。