焦る中国に翻弄されない

反日が国内の不満のガス抜きにしか思えないことが時にあります。
今の中国がそうです。
中国の日本攻撃は品格を疑うところまで来ています。

原発処理水の海洋放出に対する嫌がらせ電話は続いてます。
水産物の全面禁輸もです。
官民挙げての反日キャンペーンに見えます。

過剰反応は得策ではありません。
科学技術担当の高市大臣が国際原子力機関の会議で中国と火花を散らしました。
留飲を下げた方も多いと思います。
ただ、冷静に諭す演技をしたほうが良いです。
中国の愚かさがより際立ちます。

中国の反日対応が純粋に原発処理水問題に対する反発だとは思えません。
台湾との連携を強めている日本にいら立ちを募らせているはずです。
原発処理水を利用して日本叩きの国際世論を煽ろうとしたと思います。
上手く行きません。

中国の不動産不況は深刻です。
ゼロコロナ政策が決定打でした。
経済不振は習近平体制のアキレスけんになってます。

中国の若者の失業率が高止まりです。
日経新聞で今年6月の16歳から24歳の失業率が21.3%となってました。
3か月連続で過去最悪を更新とのことです。

思い当たるふしがあります。
中国人留学生の話です。
若者の就職事情は深刻だということです。
地域によっては失業率が30%かそれ以上とのことです。

地元で就職先がないと北京や上海など大都市で職を求めることになります。
競争は激烈になり状況は更に厳しくなります。
若者が何も書いていない紙を掲げて抗議する「白紙運動」が広がりました。
習近平体制は若者の不満が爆発しないか恐れているはずです。

反日を煽る真の理由が経済不安にあるとすれば中国の本音が見えてきます。
焦っているのです。
南シナ海が中国の支配下にあるかのような地図を公開したのも焦りでしょう。
ナショナリズムを煽り世論の関心を逸らす狙いだと思います。

習近平政権は綱渡り局面と見ることができます。
日本や韓国との対話に前向きの姿勢を示しました。
戦う狼と言われるほど声高な王毅外相の会見を見て驚きました。
低姿勢で別人かと思いました。
内情の苦しさが伺えます。

中国の言動に惑わされないよう注意が必要です。
日米韓の連携強化という基本姿勢を堅持し対処して欲しいです。