日本のこころを持った日本人を育てる

「自啓共創塾」をブログで紹介しました。
塾の終了後希望者が残り雑談会がありました。
なぜ明治以降日本の伝統的な精神が廃れたのか談論風発でした。

核家族になったのが背景にあるとの意見が出ました。
祖父母がいれば前の時代の伝統的な考えは伝わります。
別々に住むようになると伝統が切れるのは理の当然です。

この傾向は戦後急速に強まりました。
高度成長時代、大都市への人口集中が顕著となりました。
新興住宅地には歴史と伝統はありません。

ふと自分が育ったわが家の歴史を思い出しました。
私は3世代同居の家族で育ちました。
祖父母は明治の人です。
祖母はご先祖様を大切にが口ぐせでした。

お天道様についても口にしてました。
そんなことをするとお天道様に叱られるといった具合です。
お天道様に見守られているのだから立派に生きなければならないことになります。
世のため人のためという考え方を育む土壌のように思います。

父は大正2年生まれで明治の雰囲気が残る中で育ちました。
満州でソビエト軍と激烈な戦いをした軍人ですので戦前の雰囲気が充満してました。
私は明治の人の祖父母と昭和の軍人の影響を受けました。

こうした環境の中で育まれた特有の精神があります。
ご先祖さまやお天道様を意識する生活は染みついてます。
毎朝ご先祖様にお茶を上げ手を合わせるのは日課です。
父からは困難に負けない敢闘精神を受け継いだように思います。

現在同じ敷地内に息子家族が住んでます。
孫君たちにご先祖様の話をしばしばします。
お菓子をいただいた時には仏壇のご先祖様に報告してから食べるようにと言います。
孫君たちはチンしたりろうそくに火をつけるのが面白いらしく従います。

お天道様のことや世のため人のために生きる精神も折を触れ注入してます。
成人したらじいじがあんなことを言っていたと思い出してくれればよしとします。

家の周りには田んぼと畑が残ってます。
孫君たちは自由に遊びまわれます。
こうした環境は故郷を大切にする感覚を強めます。

受け継がれてきた英知を伝える。豊かな自然環境を遺す。
健全な日本人を育てるため大切な条件だと思います。
各家庭で困難ならば地域全体で環境を整えることが大切だと思います。