パレスチナ難民を命がけで救うサムライ外交官の登場を待つ

ガザ地区へのイスラエルの地上軍の侵攻が迫っています。
圧倒的軍事力を有するイスラエルの行為は自衛と言えるのでしょうか。
アメリカは一貫してイスラエル支持です。
中国は「自衛を越える。」との見解を示しました。
ロシアはアメリカを批判しました。

イスラエルは2面性を持ってます。
ウクライナとロシア、双方の特徴です。
ユダヤ民族は2千年来の流浪の民で迫害を受け続けてきました。
ロシアの軍事攻撃に苦吟するウクライナと重なります。

イスラエルは第2次世界大戦後パレスチナの地に建国したのち圧政を引きました。
アラブ人の居住区域を厳格に定め追いやりました。
さまよえる民を迫害する側に回ったのです。
ロシアの暴虐と重なります。

ふたつの顔を持つイスラエルへの対応は悩ましいです。
引き金を引いたのはガザ地区を実効支配するハマスです。
テロにより1400人に上るイスラエルの一般人を殺害し人質を連れ去りました。
先に手を出したのはまぎれもない事実です。
ハマスのテロに対する批判は認めざるを得ません。

しかしイスラエル側にも追い詰めた側の責任を有してます。
ガザ地区は塀で囲まれ遮断され監獄と称される劣悪な環境です。
ここに閉じ込められているアラブ人の絶望感を思うといたたまれません。
アメリカのように無条件にイスラアエルを支持するにはわだかまりが消えません。

1939年8月突如独ソ不可侵条約が締結されたのに驚がくし平沼内閣は瓦解しました。
平沼総理は「欧州情勢は複雑怪奇」との言葉を発しました。
日本の国際情報収集力の拙さを象徴する出来事として語り継がれてます。

今日の中東情勢は当時以上に複雑です。
岸田総理が平沼総理みたいになってしまっては困ります。
日本の立ち位置を定めて欲しいです。

日本は同盟国アメリカのポチではありません。
アメリカがイスラエル一辺倒だからと言ってお先棒は担げません。
パレスチナ難民への人道的支援はありです。

外交力とはこうした局面でこそ発揮されるべきです。
緒方貞子さんが国連の難民高等弁務官だった1990年代の時の活躍が思い出されます。
軍事力に頼らない平和国家を標榜する国としてやれることがあるはずです。
サムライ外交官の登場を待ちます。