周恩来首相のおまじないを解いて新たな日中関係へ

今年は日中平和友好条約から45周年。祝賀ムードは全くありません。
福島原発処理水への中国の反応が影響してます。

1972年の日中国交正常化。周恩来首相はおまじないをかけました。
日中戦争で苦難を味わった中国国民の反対を抑えるためです。
軍国主義が悪で日本国民に罪はないと説得しました。
中国国民と同様に日本国民も軍国主義の被害者だというものです。

中国国民の反発は沈静化しました。
日本の有力政治家が靖国神社を参拝すると中国で反発が起こります。
おまじないに根があります。
中国にとって靖国神社は日本の軍国主義の象徴です。
その地を参拝することは国交正常化の時の精神に反するというのです。

おまじない効果は日本に及びました。
戦争責任を全て軍国主義に押し付ける免罪符としての効果を持ちました。
国民には戦争責任はないとの虚構を助長させたと思います。

大方の国民の支持があり軍部は中国戦線を拡大させることができました。
1931年9月の満州事変から中国への日本軍の侵攻拡大は支持されました。
1941年12月の日米開戦に国民は熱狂しました。
国民は軍国主義の被害者だとの物語は事実に反します。

日中国交正常化から51年、周恩来首相のおまじないを解く時です。
日本国民も軍国主義を選んだ責任は逃れられません。
日本国民は事実を直視し軍国主義の一方的な犠牲者とのまやかしは止めにすべきです。

戦後の日本は民主主義と平和主義を掲げ日中国交正常化後は中国の発展に尽くしました。
日本の経済援助が中国の今日の経済発展の礎となったことは間違いありません。
この事実は中国国民に直視してもらいたいです。
世界第2の経済大国になったからと言って恩義を忘れてもらっては困ります。

日中双方の国民ともに歴史の事実を認め合うことが関係構築の第一歩です。
周恩来首相が放ったおまじないを解いて歴史を見つめ直しましょう。
反中と反日で凝り固まってしまっていては得るものはありません。