愛の無い言葉が沖縄を傷つけ怒りへと転化させる。

沖縄県名護市長選挙で現職の稲嶺市長が再選され、普天間基地の辺野古への移設反対の意思表示がなされたはずですが…。全く別の受け止め方があるようです。

政府内では、移設容認の候補が善戦をしたと評価する見方があるとのことです。難しい言葉でいえば牽強付会(けんきょうふかい)無理やりの理屈付けです。

自民党がテコ入れして移設容認候補を一本化して真っ向勝負を挑みました。4000票の差が付きました。これが地元の意思表示でなくて何なのでしょうか。

安倍内閣で軍師の役割を果たしてる菅官房長官は「粛々と埋め立て手続きを進める。」と記者会見で言い切りました。選挙は無関係と言っているのと同じです。

「粛々と」という言い回しを聞いて背筋が寒くなる感慨を持ちました。沖縄の苦悩に真に向き合う感性をとてもじゃないが感じ取れないからです。

一言で言えば愛の無い、冷たすぎるぐらいに冷たい言い方です。少なくとも稲嶺市長に一票入れた市民の方々は悲しくてやり切れない思いだと推測します。

これだけ移設は止めてくれ、美しい海に軍事基地を造らないでくれと言っているのになぜこの気持ちを受け止めてくれないのかということです。

政府は、埋め立ての許認可権限は、県知事が持っているのだからという理屈を前面に出してます。だから「粛々と」やりますという姿勢です。

これは多くの沖縄県民心を傷つける振る舞いです。怒りへと転化すると思います。怒りは、造反することを正当化させるでしょう。

ヘタをすれば、政府と移設反対派による実力行使の闘争状態を招きかねません。踏んだり蹴ったりの状態がありうる雲行きになってきました。