勝敗を決したのは勢い
パリーグ3連覇で名将の称号に最も近いオリックスの中嶋監督。
日本シリーズでは中嶋マジックなりませんでした。
第5戦、7回まで無失点の田嶋投手を交代させました。
直後の8回リリーフ陣が滅多打ちにされて6失点で阪神に王手をかけられました。
第4戦では9回裏に申告敬遠をふたり続けて満塁策。
バッターは阪神の4番大山選手。さよならヒットを食らいました。
中嶋監督は敗戦は自身の責任と総括してます。
しかし失敗した選手をもう一度使ってリベンジさせる用兵の妙は見事です。
初戦でノックアウトされた絶対エースの山本投手。
第6戦は138球投げさせて完投でした。
14個の三振を奪ってシリーズ新記録でした。
山本投手はメジャー挑戦とのことです。
シリーズを見る限りちょっと心配です。
阪神打線はストレートを打ち返してました。
メジャーのバッターは更に手強いです。
ダルビッシュ投手のように技巧派への変身が必要なように感じました。
岡田監督は上手に選手たちを勢いに乗せます。
長らく戦列を離れていた湯浅投手の起用。
不調だった青柳投手の最終戦先発。
極めつけがルーキー森下選手です。
3番を任せ大活躍を引き出しました。
調子の良しあしと関係なく4番大山選手。
四球を選んだりしぶとくさよなら決勝打を放ったりしました。
この選手起用は良い影響を与えます。
選手の信頼感を醸成します。
シリーズを振り返ってみると勢いの差がありました。
両チームともにぶっちぎりでしたが優勝を決めたのは阪神の方が早かったです。
クライマックスシリーズは阪神が全勝でオリックスは1敗を喫しました。
阪神は勢いを保ち日本一を手にしました。
オリックスは中嶋采配で待ったをかけようとしましたがかないませんでした。
中嶋監督は策に溺れたとの悔いがあると思います。
岡田監督は勢いの大切さを改めて実感していると思います。
両チームの激闘はメジャーだけが野球でないことを印象付けました。
来シーズンが待ち遠しいです。