加藤憲一前小田原市長、現代の二宮尊徳を世に出して見せると決断

神奈川新聞に加藤憲一前小田原市長のリベンジ出馬が報じれました。
分断状況に終止符を打つためのとされてます。
トップダウンの市政から市民協働の政治に戻すとの決意が書かれてます。
守屋輝彦市長肝入りのデジタルタウン構想の修正も掲げているようです。
1期で退任し後継者に譲るとのことです。

事実上の出馬表明と見て差し支えないと思います。
来年5月の小田原市長選挙は新旧市長の激突となりました。
守屋市長はまだ1期、圧倒的な組織力で市長の座を死守しようとするはずです。
今後の展開は予断を許しません。

守屋市長にはすねに傷があります。
前回市長選挙でコロナ対策で10万円給付を公約しました。
実際は行われず公約違反との声がくすぶっています。
解散請求が政府より出されている旧統一教会との関係も気になります。

加藤前市長の敗北は油断もありますが3期12年の市政運営に対する不満もあります。
経済界を中心に積極果敢さの欠如を指摘する声は根強いです。
加藤さんが市政運営の流れを元に戻すと主張していることに対し反発が出ます。
守屋市長、加藤前市長ともに弱点を抱えての選挙戦です。

こうした中で注目されるのが加藤さんが1期で後進に道を譲るとしていることです。
市政運営の流れを変えることのみに集中すると開き直っているに等しいです。
いつもは慎重姿勢が目立つ加藤さんらしくありません。
いわば捨て身の戦術に対する市民の評価が勝敗を分けると見ます。

江戸時代の末期の1830年代小田原藩は天保の飢饉で困難に直面しました。
農村再興で名を挙げた二宮尊徳が登場し改革を進めました。
ところが後ろ盾の藩主大久保忠真が死去してしまい藩士たちは尊徳を追放しました。
改革に背を向けたのです。

全国有数の交通利便性を誇りながら人口減少傾向が続く小田原市の苦悩は深いです。
二宮尊徳の登場が待望されます。
加藤さんはこの時代にあって大久保忠真にならんとの決断を下したのだと思います。
尊徳を世に出すには後ろ盾となる忠真が必要だということです。

私は英断だと思います。
当選して1期4年のうちに尊徳に匹敵する才能の持ち主を見い出し世に出すというのです。
市民の支持が集まる可能性があると見ています。