小田原市長選挙、中間派の取り込みが選挙を決める

選挙の神様と言われる政治家の代表的存在が田中角栄元総理です。
田中さんの選挙哲学の根幹は中間派の取り込みです。
有力候補の一騎打ちがわかりやすいです。
双方に岩盤支持層は存在します。
両派に属さない層の動向が選挙を決めます。

12日の真鶴町長選挙が格好の事例です。
松本一彦前町長のリコールをめぐり賛成と反対で真っ二つでした。
中間派がリコール賛成に回り松本前町長を失職に追い込みました。
町長選挙ではリコール派が推した候補ではなく小林伸行新町長に回りました。

来年5月の小田原市長選挙で加藤憲一前市長が18日正式に出馬表明しました。
トップダウンで大型事業を進める守屋輝彦市政の流れを止めるとしてます。
守屋市長は強力な後援会組織を持ち自民、公明からの支援が見込まれます。

勝敗を決めるのは中間派の動向です。
とりわけ加藤さんにとっては中間派が重要です。
守屋市長に比べ組織力は圧倒的に脆弱です。
中間派が加藤さんに好意的かどうかが勝利する決定的要因です。
中間派に好感を持たれる戦略を組む必要があります。

神奈川新聞の報道によると加藤さんは1期で後進に道を譲るとのことでした。
後援会の幹部からこの方針はひどく不評のようです。
1期で辞める姿勢では支持者が盛り上がらないというのが理由だと推測します。

私はこの見方は誤っていると思います。
固定的な加藤支持者に不評かどうかは勝敗に関係が無いからです。
真っ向勝負の激突ですので中間派がどう判断するかだけに集中するのが正しい方針です。
固定フアン層がどう思うかはこの際無視すべきです。

中間派は加藤さんに対して距離がある訳です。
喚起して中間派を引き寄せる姿勢が重要です。
市政の流れを変えることに身を挺する姿勢を好意的に受け止める可能性が高いと思います。

加藤さんの不退転の決意は熱気を生みます。
投票率を高める要因となります。
高投票率は加藤さんに有利です。
加藤さんは自らの方針を貫くべきだと思います。