珍味人財を活かすまちづくり
珍味と聞くとどんな印象でしょうか。
物珍しくめったに食せない食べ物といったところでしょうか。
キャビアが代表です。
人間界でも珍味は存在します。
ある会合でそんな話になりました。
多趣味で内外の文化に造詣が深くその教養を背景に事業展開を進めます。
一風変わったところがあって群れません。
こういったタイプの人財をどう表現したらよいか議論になった結論が珍味でした。
日本の衰退に待ったをかけるためには珍味を活かすことが必要です。
遠ざけてたまに食すのではなく日常的に活用するのです。
珍味と変人とは全く違います。
珍味の潜在能力は高く持続性があります。
変わり者は刹那的には役立つかもしれませんが時間がたてば調和を乱します。
珍味人財を活かせるか否かはリーダーの器量次第です。
とりわけビジネスの世界では珍味が重要です。
歴史と文化を語り事業を組み立てていく能力が求められます。
日本のビジネス界の弱点分野です。
先月開成町で開かれた町民フェスタである女性の神奈川県職員と知り合いになりました。
出展ブースが隣り合わせでした。
認知症の啓発をされてました。
私に語りかける口調が行政職員らしくありません。
思わずあなたは変人ですねと評したほどです。
事情を伺うと旅行会社などの民間企業から県の職員に転じたということでした。
民間企業の社員が持つオープンな雰囲気がありました。
やる気が前面に出ているというかアグレッシブなところも印象に残りました。
彼女がビンゴの達人であることを知りました。
高齢者をはじめ地域の人たちを盛り上げる強力なツールだというのです。
南足柄市在住の彼女は市内のイベントでビンゴを駆使しているとのことです。
参加者とのやり取り一本で熱狂の渦を創り出してしまうようです。
彼女に変人ではなくあなたは珍味ですと伝えました。
まちづくりにおいても珍味は不可欠です。
隠れた珍味は大勢存在するのだと思います。
発掘し舞台を用意するのも首長の仕事です。