小田原の将来像を巡って熱い議論を期待します。

復興天守小田原城 ウィキペディアより

小田原城天守閣を木造にしようという夢のプロジェクトがあります。市民がNPO「みんなでお城をつくる会」を立ち上げて運動を展開しています。

私も賛同者の一人で会員となってます。先月末に「みんなでお城をつくる会」から封筒が郵送されてきました。講演会のお知らせかと思いました。

中身は、加藤憲一小田原市長あての署名の協力要請でした。小田原市が現在進めようとしている市街地整備計画の先送りを求めていました。ビックリしました。

小田原市では、現在、小田原駅の地下街の再開発事業、駅前の立体駐車場と複合ビルの再開発事業、それと芸術文化創造センターの建設事業を控えています。

署名要請書によれば、昨今の建設コストの高騰により120億円程度は必要だと見積もっています。大型事業優先のやり方を転換すべきだと訴えています。

また要請書では、新たな施設の建設ではなく、公共施設の老朽化への対応を急ぐほか、防災や医療の充実へと財源を振り向けるよう求めています。

賛同者の欄を観て更に驚きました。小田原市の商業を支えている名門企業のトップが名前を連ねています。誰も知っている有識者の名前もあります。

当面、3月の小田原市議会で審議される予定の芸術文化創造センターの実施設計費の決定の先送りを当座の目標としていることも書かれていました。

これは、覚悟を決めた本格的な運動だと思いました。しかし、加藤市長としても市議会で議論を重ねて決定してきた経緯があるので簡単には見直せません。

小田原の将来の都市像をめぐって議論が高まっていくように思います。一見混乱に見えますが私は小田原や県西部のために良いことだと思います。

小田原は県西部の中核都市です。その小田原がどういったまちづくりの全体像を持ち県西部をリードしようとしているのかよく見えませんでした。

まず、今度の議論を通じて小田原の将来像を内外に明確にして欲しいと思います。全体像があって初めてなぜ今この事業を行うのか納得が得られます。

そして、県西部全体に果たす役割は何かを示すイメージを示すきっかけにして欲しいです。小田原市民全体で大いなる議論を期待して止みません。