富士山噴火に備え国管理で酒匂川の整備を
私たちの地域を流れる神奈川県管理の2級河川酒匂川に関わる謎がずっと頭から離れません。
河川法の基準に基づけばどう考えても国管理が相当だからです。
富士山や箱根に囲まれ河口は小田原で経済社会的に重要な地域です。
神奈川県と静岡県のふたつの県にまたがる全長46キロの急流河川です。
近代的な治水工事は明治に入ってからです。
計画的に進める必要がありました。
1996(明治29)年に河川法が成立しました。
1910(明治43)年に第1期治水計画を策定しました。
国が直轄工事を行なう65河川を指定しました。
酒匂川は61番目に入ってます。
敗戦後河川管理の主管官庁は建設省に移りました。
河川法の改正が検討されました。
戦後、知事は住民が選ぶ公選となりました。
管理体制を見直す必要がありました。
大規模災害への対応力強化も求められました。
ダム建設の進展や都市の発展が進んだ事情もありました。
1964(昭和39)年河川法が大改正されました。
1975(昭和50)年までに国管理の1級河川109水系が指定されました。
2級に格下げは65河川のうち3河川でした。
酒匂川と青森県の奥入瀬(おいらせ)川と富山県の郷川です。
酒匂川以外は同一県内を流れる中小河川です。
酒匂川だけが違います。
法改正時に建設省の幹部が座談会を開いてます。
記録によると河野一郎建設大臣の圧倒的な影響力が述べられてます。
河野一郎さんは河野洋平元自民党総裁の父で河野太郎大臣の祖父です。
酒匂川流域の小田原が地元です。
1級河川の指定は河野大臣の意向でどうにでもなったはずです。
摩訶不思議です。
富士山噴火の想定が見直され溶岩流の流下もあるとされました。
酒匂川の整備を根本から見直す必要があります。
神奈川、静岡両県だけでは手に負えません。
1級河川に再指定し国が主体となって整備を進めるほかありません。
新たな想定を公表したままま放置は無責任です。
流域市町はもっと声を上げるべきです。