自民党の本当の危機
先月30日付の日経新聞の「経済教室」の見出しは「あいまいな弱者」でした。
成蹊大学の伊藤昌亮(まさあき)教授の論考です。
弱者というと貧困や差別に直面する人々、障がい者を思い浮かべます。
伊藤教授は新たな弱者像を想定すべきとしてます。
生活保護を受けるほど困窮はしてなく差別の対象でもありません。
しかし強者ではありません。
明確な弱者をリベラル派の政治家や文化人、マスコミが擁護します。
主張に賛同しないと時代錯誤と叩かれます。
「あいまいな弱者」はリベラル勢力に対し反感を募らせます。
反動で自民への支持強度が増します。
リベラル派が国政選挙で常に敗れて来たのはここに原因があるように思います。
安倍長期政権を可能にした政治構造です。
リベラル政治勢力にとって思いもよらぬ援軍が登場しました。
自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金スキャンダルです。
昨日開票された群馬県前橋市長選で自公推せん候補が保守王国で敗れました。
京都市長選では共産党が大善戦でした。
投票率は一騎打ちの前橋市長選で下がり混戦の京都市長選で微増でした。
「あいまいな弱者」層が自民党に距離を置き投票に行かなかった可能性高いです。
大乱世の足音が高まりました。
自民を支えてきた層の意識が変わりつつあります。
今日から衆議院予算委員会です。
岸田総理と自民党は責め立てられ党内が浮足立ってきそうです。
今の自民党には大所高所から事態を収拾する長老がいません。
麻生副総裁では逆効果です。
既にブログで書きましたが若手が躍動する千載一遇のチャンス到来です。
青臭くても正論をはきのろしを上げる時です。
党執行部も封殺はできません。
若手でグループを結成し存在感を見せつけることができます。
野党の追及は自民党改革にとってありがたい話です。
若手グループは利用すれば良いのです。
自民党は若手の決起に再生がかかってます。
ここで行動できないと「あいまいな弱者」層は更に自民党から離れます。