田母神俊雄さんが本当に「神」ならば平和を志向するはずです。

今回の東京都知事選挙で最大の驚きは田母神俊雄さんが60万票の得票を得たことです。予想以上です。大健闘です。

私は都知事選挙に関するブログで述べている通り田母神さんが自らの信念により立候補したことは評価しています。

政治は思想信条を問う場でもあります。訳の分からない内に多数派工作して勝利最優先という手法は、本来の政治ではありません。

細川の「殿」と田母神の「神」が参戦したことで話を分かりやすくしました。「殿」は脱原発の一点突破、「神」はタカ派の国家主義です。

細川の「殿」は、失速してしまいました。田母神の「神」の方は失速どころか上昇気流です。今の日本の雰囲気を反映していると思いました。

11日付の朝日新聞が田母神さんの60万票を分析する記事を掲載しています。田母神さんが最終日東京のJR秋葉原駅前で大雪の中街頭演説しました。

「侵略戦争、南京事件、従軍慰安婦、全部ウソだ。」と訴え、「外国人参政権は反対、靖国に参拝して誇りある歴史を取り戻す。」と続けました。

更にスピーカーの調子が悪くなると「中国の妨害電波が入りました。」と冗談を飛ばしたと書かれてました。ひどく違和感を覚えました。

田母神さんが苗字に一文字ある「神」の心があるのならば対立を殊更に助長するようなことはしないはずです。「神」の心を忘れてしまっています。

「神」が求めるのは平和です。中国と決定的な対立を導く主張をし戦争への危険を高めることは、「神」の道と正反対の道です。

田母神俊雄さんは「神」ではなく国家主義を訴える偶像に過ぎません。私は、偶像にすがって真に歩むべき道を見失ってはならないと思います。