化粧考

中島みゆきさんの「化粧」。
「化粧なんてどうでもよいと思っていたけれど…」と歌い出します。

「今夜死んでもいいからきれいになりたい」とまで思い詰めます。
「あいつを捨てなきゃよかった」と思わせたいからです。

ぞくっとくる化粧の魔力を感じます。
化粧は神の手にかかるとさらに輝きを増します。

身体全体を化粧しアート作品にする「からだ化粧」。
最先端をひた走るメイクアーティストの小林照子さん。

建国記念の日のNHKEテレ「日曜美術館」で紹介されてました。
88歳の小林さんの若々しさには目を見張りました。

人を美しくさせる仕事をしているとその方自身をも変身させると思います。
どう見ても20歳はお若く見えました。

小林さんがメイクの神髄を語ってました。
ひとの力を引き出します。

日本が世界に誇るスーパーモデルの故・山口小夜子さんのインタビュー映像が流れてました。
小林さんを心底から敬愛されてました。

山口さんが秘めていた美を開花させてくれました。
切れ長の目を強調したメイクとおかっぱヘアの合体は絶賛されました。

小林さんは日本人の顔の弱点を発想転換で強みに変えました。
日本再生を構想する際にお手本となる仕事だと思います。

1970年代から80年代山口さんを専属モデルに採用した名門化粧品会社の資生堂。
1500人規模の早期退職者を募集とのことです。

コロナは化粧品業界を直撃しました。
インバウンド需要が壊滅しました。

外国人観光客は回復基調ですが利潤に結びつきません。
人員削減に踏み切りました。

資生堂のブランド力に陰りが生じている可能性があります。
経営効率化では補えない部分です。

総合的戦略が不可欠です。
山口さんクラスのモデルを発掘し衝撃のメイクで世界へ発信することも戦略だと思います。

ブランドは価値の創造です。
日本の弱点です。

化粧品業界はブランド力が企業力そのものといえる業界です。
日本の老舗ブランドである資生堂の強力な一手を期待します。