5月関東大震災遺構調査報告書を刊行


神奈川県西部を流れる酒匂川。
足柄の歴史再発見クラブによる土手の草刈り活動、初春の部は完了です。


県の土木事務所の委託を受けての有償ボランティアです。
1回15万円の収入は貴重です。

歴史の勉強と草刈りは結び付かないかもしれません。
実は密接不可分です。

昨年は関東大震災から100年ということで地域に残る関東大震災の跡を探訪してきました。
5月25日に小田原の報徳博物館で開催の総会で成果を発表します。

調査報告をまとめた冊子を刊行します。
冊子と言っても100頁を超える分量になりそうです。

草刈り収入はその費用に充てられます。

学習するだけでなく土手を守ることにもつながります。
身体を動かせ健康にも良いです。

元旦に能登半島地震が起き2か月が過ぎました。
断水や道路の寸断が続いてます。

建物の倒壊、火災、津波、液状化。
関東大震災の被害を能登半島に凝縮したようです。

当時、原発はありません。
現代の方が脅威は増しています。

関東大震災の遺構を調べてみて被害の多様さに驚きます。
地域で様相は全く異なります。

被害の全体像を見渡す一方で地域の特性に応じた被害を把握する必要があります。
鳥の眼と虫の眼の両方が必要ということです。

忘れられている災害もあります。
神奈川県西部地域でも液状化が発生したと見られる記録があります。

小田原市内の小学校に残る文集の液状化と思しき記録を調査した論文がありました。
建物の倒壊や火災や土砂崩れの被害に目を奪われている傾向は否定できず注意が必要です。

津波については伊豆半島の熱海や伊東を含めて把握する必要があります。
県が異なると途端に災害記憶も分断されてします傾向は改める必要があります。

昨年9月に行ったシンポジウムでは県立足柄高校の生徒の発表がありました。
高校生が丹念に足で稼いだ発表は説得力がありました。

一般に歴史クラブは高齢化が進んでます。
若い力と連携して活動を強化するモデルとなることを目指します。

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