戦争は民間人に多大な犠牲を強いる
第2次大戦の帰趨を決したノルマンディー上陸作戦。
1944年6月6日に決行されました。
今年は80年の節目です。
NHK映像の世紀プレミアムで特集してました。
印象に残ったのは兵士を圧倒する民間人の犠牲者の多さです。
4千人に対し3万5千人とされてました。
ドイツ軍を無力化するため海空から徹底した爆撃が行われました。
周辺の村々は破壊し尽くされました。
1年後のアメリカ軍による沖縄攻撃を想起しました。
艦砲射撃の雨あられは物量に勝る強者の戦法です。
森山良子さんの不朽の名曲さとうきび畑の歌の一節。
「あの日鉄の雨に打たれ父は死んでいった」
80年前79年前の惨劇は現在進行形です。
ウクライナやパレスチナのガザ地区の映像が実証してます。
とりわけガザは目を覆いたくなります。
テロリストへの反撃が住民を皆殺しにしてよいと正当化されてしまっています。
イスラエル軍の装備は最先端を走っています。
AI=人工知能を駆使して攻撃目標を絞り爆撃します。
ハマスの幹部を狙い撃ちにしてます。
しかしひとりだけ見つけ出し狙撃するのではありません。
ハマス幹部が潜んでいそうな建物やその周辺はやられます。
誤差は当然生じますし標的自体の誤りもあります。
ノルマンディーの時と同じような戦争の論理が日々繰り返されているのです。
民間人の犠牲ばかりがどんどん積みあがる決定的要因です。
2万5千人が犠牲となり大半が民間人で女性と子供が多いと伝えられます。
暗たんたる気持ちにさせられます。
映像の世紀プレミアムである兵士の葬儀の模様が映し出されていました。
昨年7月ノルマンディー作戦最後の生き残りのフランス軍兵士が100歳でなくなりました。
マクロン大統領も参列し葬儀が営まれました。
この兵士は戦後平和活動に力を注ぎ続けました。
平和の尊さをノルマンディーから生還した生き証人として伝えるためです。
戦争は民間人に多大な犠牲を強いるという事実を痛感したからだと思います。