川崎市の躍進は続く。県西部との格差是正が緊急課題。

研究開発機関の集積に関する画像

(川崎市HPより 川崎市臨海部)

昨日、川崎市の前市長の阿部孝夫さんと久しぶりに会って懇談しました。阿部さんは内閣府の「特定個人情報保護委員会」の委員を務めています。赤坂の事務所を訪ねました。

阿部川崎市長時代の12年間で一番大きく変化したのは川崎市のイメージだと思います。公害都市の印象が強かったですが今や全く別の都市に生まれ変わりました。

臨海部を中心に環境に配慮した形の産業誘致を積み重ねました。クリーンエネルギー事業の展開です。東京電力の火力発電は液化天然ガスです。メガソーラーもやってます。

国内初めての大型のバイオマス発電も川崎でした。住友林業が33000キロワットの発電を行っています。首都圏の建設資材を集めて着実に進めているということでした。

更に注目すべき事業が進められています。川崎市と大手プラントメーカーの千代田化工がタイアップして水素発電を国内初めて実施するというのです。

産油国で大量に発生する水素を液化して国内に運びその水素を再び気化させて発電する技術を確立したということです。画期的な取り組みです。

9万キロワットの発電所などの施設を2015年に開業させるという方針で国際戦略特区の申請も既に済ませています。認められれば国家事業に格上げです。

原発に頼らないエネルギー源の供給基地として川崎は着目されます。既に原発6基分に当たる600万キロワット以上が原発以外で発電されているということです。

川崎市では既に再生医療などのライフサイエンスの分野で国際戦略特区となっています。国家レベルの特区の中心地みたいな存在になりつつあります。

NECなどIT分野の研究所の集積も進んでいます。武蔵小杉駅周辺の大規模開発もあります。川崎市は神奈川県の経済のけん引役となりました。

神奈川県西部との格差が気になって仕方ありません。川崎市の勢いを県西部とを結びつけて神奈川県全体の経済の底上げを図らないとバランスが悪くなります。

神奈川県の果たす役割として神奈川県の東西バランスを取ることを緊急課題と位置づけて欲しいものです。発展にばかり目を奪われてはならないと思います。