岸田総理がいつ退陣表明するかが次の焦点

衆院補選、立民党の3戦全勝でした。
有権者の自民党への怒りがもたらした消極的選択だと思います。

幸運もありました。
島根の自民候補は新人で保守王国と言えどもハンディがあります。

立民には知名度の高い元職がいました。
自民にお灸を据えたい有権者の声の受け皿となりました。

長崎での立民と維新の野党対決は最初から立民に分があります。
維新は地方には根を張れていません。

大混戦の東京15区での勝利は有権者がよりまともだと判断した候補を選びました。
汚職裁判中の候補やタレント候補の乱立が立民候補を後押ししました。

圧倒的な集票力を誇ると見られてきた小池都知事の推す候補も敗れました。
タレント候補の系列に見られ有権者から嫌われたのだと思います。

支持率の低迷が続く立民党にとって全勝は朗報です。
しかし積極的な勝利ではないところを見落としてはなりません。

自民党の現状に対する嫌悪感の表明に留まっていると見るのが常識です。
泉代表に総理になってもらいたいと一票を投じたわけではありません。

政権交代の流れができたなどとはしゃいでいると墓穴を掘ります。
立民党の源流にある旧民主党に対する不信感はぬぐえてません。

岸田総理は政治改革法案をめぐっても野党側に押されるでしょう。
与党の公明党も世論の動きに反応し厳しい対応が考えられます。

岸田政権は法案を成立させるまでが精一杯です。
そこで事実上政権の命運は尽きます。

次の政局の焦点は岸田総理の退陣表明の時期です。
6月国会終了後という選択もあり得ます。

その場合は9月の総裁選まで間が空き過ぎます。
総裁選の前倒しは難しいのでもう少し先になるでしょう。

遅くても8月に総裁選不出馬宣言です。
岸田政権に残された最大の課題は政権の閉じ方です。

かつての自民党ならば若手議員の乱がおきてもおかしくない局面です。
今の自民党には活力がありません。

若手議員の覇気のなさには落胆します。
危機に直面しこの大人しさは異様です。