中島みゆきの世界

コロナ禍がもたらした幸運は中島みゆきさんとの遭遇です。
在宅時間が長くなって彼女の曲を聴く機会が格段に増えました。

奥深い詩に圧倒されました。
聞くのが日常となりました。

連休谷間の1日時間があったので2時間かけて埼玉県東所沢に向かいました。
角川武蔵野ミュージアムに向かうためです。


中島みゆき展が開催されてました。
ほどよい賑わいでした。

中高年の姿が多かったですが若い方もそこそこいました。
すべての来場者がゆっくり展示を見る姿が印象的でした。


1975年「アザミ嬢のララバイ」でデビューして以来の足跡をたどれます。
驚きの発見もありました。


中島さんの情念が込められた一曲「化粧」。
あいつを捨てなきゃよかったと思わせるために化粧する女性の心情をうたってます。

アイドル歌手の桜田淳子さんに提供されていたのです。
柏原芳恵さんの名曲「春なのに」はご存じの方多いと思います。

中島さんの楽曲だと知りました。
レコード大賞の作曲賞を受賞してます。

好きな曲をリクエストするコーナーがありました。
曲がかかるまで1時間待ちと書かれていて断念しました。

かけてもらいたいと思った曲は「あした」。
この曲にはすぐれた詩人の共通の特徴があるからです。

矛盾する現象を並列で並べるのです。
絶対矛盾を強調していながらその間のどこかに絶対の真理があることを垣間見させます。

抱きしめれば2人はまだ遠くなるみたい 許しあえば2人はまだわからなくなるみたいだ
人間の摩訶不思議な関係性を絶妙に表現してます。


中島さんへメッセージを書くコーナーがありました。
ハート形の付せん紙に各人が思いをつづり樹木のように貼り付けてました。

中島さんの曲に救われたとのメッセージが多いことにすぐ気づきました。
苦しみを抱えている人をこれほど勇気づけているのかと感服しました。

あっという間に2時間近く経過してました。
購入した月刊カドカワ中島みゆき特集(復刻版)を持って帰路に着きました。