小田原市長選で恩義を返す

「刻石流水(こくせきりゅうすい)」という言葉があります。
受けた恩義は心に刻み、かけた恩義は水に流すように忘れるとの意味です。

逆に動くのが世の常です。
私もそのくちですので心しなければなりません。

「刻石流水」を精神作用と捉えれば心がけ次第できます。
心の中で思えばよいです。

しかし受けた恩義は返すのが本来です。
覚悟を決めて取り組まないとできません。

私にとって今度の小田原市長選挙も恩義を返すための選挙だった要素があります。
加藤憲一さんと共通の恩人がいます。

小田原に本社がある文化堂印刷の元社長、会長だった故・西山由弘さんです。
私らの高校の大先輩でもあります。

西山さんは最先端の印刷機械をドイツから導入し経営環境を一新しました。
先行投資によって企業業績を大きく伸ばし会社発展の立役者でした。

加藤さんは20年前小田原市長選挙に出馬しました。
組織も何もなく徒手空拳に近かったです。

苦境の加藤さんを物心両面で支えたのが西山さんでした。
選挙では事実上陣頭指揮を執っていたように思います。

経済人として大変な決断です。
それだけ加藤さんの将来性にほれ込んでいたのでしょう。

加藤さんは選挙は落選でしたが大善戦でした。
4年後に当選を果たし12年市長を務めました。

西山さんの献身的な支えが無ければ加藤さんの市長就任はなかったです。
恩人中の恩人です。

西山さんは私も可愛がってくれました。
再三にわたり言われてきたことがあります。

「加藤はお前みたいに政治家の生まれではないので応援してやってくれ。」
先の小田原市長選のさなかに西山さんの言葉を思い出しました。

加藤さんが最も苦しい今こそ西山さんの恩義に応えるラストチャンスだと思いました。
微力ではありましたが応援しました。

結果はご承知の通り圧勝でした。
西山さんの天上からの加勢があった気がします。

加藤市長は昨日リベンジ後の初登庁を済ましました。
業績を上げることが恩義を返すことになります。