和の国日本らしい論争のたしなみ
水俣病団体との懇談で環境省職員は時間が過ぎたとマイクを切りました。
5月のことです。
大臣日程を優先させた対応に非難が集中しました。
まじめに間違うエリートの恐ろしさを目の当たりにしました。
今月10日から水俣市で伊藤環境大臣との再懇談が行われました。
マイクを切られた82歳になる松崎重光さんの言葉に胸を打たれました。
「互いに話をしてわかり合っていけば、それがいちばん幸せで、
問題の解決につながるのではないかと考えている。」
「患者と認定されていない方も救われるやり方で取り組んで欲しい。」
非常に落ち着いた語り口調で批判がましくありません。
「恨みに報いるに徳を以てす。」との中国の格言を思い出しました。
ひとこと尖った言葉を投げつけたいところです。
こらえて誰しも納得出来る正論を述べられました。
対立は自ずと収まりこじれることなく対話は進みました。
徳を持った対応が道を開く第一歩となることを示しました。
都知事選で惨敗した蓮舫さんが松崎さんのような姿勢なら結果は異なったと思います。
攻撃ばかりが攻め手ではありません。
聖徳太子の17条憲法や五か条のご誓文には和の精神が込められてます。
日本人は論破は好まず納得を求めています。
話し合う姿勢というのは日本人の論争で大前提です。
松崎さんのように道義的にも優れた姿勢を示せれば申し分ありません。
政府は水俣の騒動を沖縄の普天間基地の名護市辺野古への移転の教訓として欲しいです。
既定方針だと突き進むだけでなく対話のテーブルに着く必要があります。
在日アメリカ軍兵士の暴行事件を沖縄県に隠していた事案が発生しました。
こうした不祥事が起こった時こそ動く時です。
外務大臣が沖縄県に出向き謝罪することは政府の姿勢を示すチャンスです。
官房長官の記者会見で済ましてしまう問題ではありません。
真摯に対話して基地問題に向き合う姿勢を示す時です。
次期総理候補のひとりである上川外務大臣に期待します。