第2の梶山静六を探せ
岸田総理が総裁選出馬を断念しました。
見立てより表明する時期は少し早かったですが予想通りでした。
永田町伝説があります。
そのなかのひとつ「平時の羽田、乱世の小沢、大乱世の梶山」。
発したとされるのは1990年前後永田町を牛耳っていた金丸信さんです。
自民党の最大派閥竹下派のドンでした。
羽田さんは短期間ではありましたが総理の座に就きました。
人柄の良い温厚な政治家でした。
小沢さんは今なお現役の剛腕政治家です。
1993年の細川政権と2009年の鳩山政権で自民党を下野させました。
3匹目のドジョウを狙い立民党代表選に手を突っ込んでいます。
権力奪取のためには手段を選ばない徹底した合理主義者です。
梶山さんは小沢さんと同様に剛腕とされますがタイプは異なります。
行動する大義にも気に掛けるタイプです。
道義と義理と人情、故郷へのこだわりがありました。
金丸さんが梶山さんに大乱世を渡る可能性を見たのはここだと思います。
今の政治状況は平時ではないことは誰もが理解してます。
平時のタイプでは手に負えません。
乱世か大乱世かを見極めなければなりません。
既存の枠組みの中での変化か何が起こるかわからない時代かの違いです。
私は後者だと捉えているので大乱世に突入だと見てます。
金丸さんの基準で言えば梶山さん流の政治家が求められていることになります。
権力闘争を超えて日本として生きる道を示せる政治家ということになります。
道とは政治哲学に加えて精神性をも加味した言葉と理解して欲しいです。
自民党総裁選挙の真のテーマは大乱世に通用する宰相を選ぶことです。
名前が挙がっている人物は決め手に欠き選ぶのは難問です。
梶山さんは1998年の総裁選挙で小渕総理に敗れました。
梶山さんの思いを受け継ぐ政治家を世に出さないと大乱世を乗り切れません。
梶山さんを師と仰ぎ政治スタイルを熟知しているのは菅元総理です。
第2の梶山を見極め世に出す責務があると思います。