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昨日の日経新聞のコラムを読んで不愉快な気分になりました。
前日の岸田総理の総裁選不出馬表明についての論評でした。
岸田総理の決断はいつも唐突だと書き出してました。
着々と布石を打っているように見えたと続きます。
どういう心境の変化か、唐突ぶりを発揮したと感想を書いてます。
鎮魂の8月にはいささか場違いな権力者たちのうごめきが透けて見えると書きました。
この後は岸田総理への皮肉めいた文章が続きます。
上から目線で偉そうで後味の悪い内容です。
これが日本を代表する経済新聞の一面コラムかと悲しくなります。
質の低下に目を覆いたくなりました。
ひとことでいえば予想だに出来なかった事態を取り繕ったコラムです。
節穴だったことを認めず言い訳をしているだけといえます。
このコラムニストは政治記者出身でしょう。
政局を見通す力量のなさを棚に上げて当事者をくさすのは禁じ手です。
自らの至らなさを正直に認める誠実さをせめて持つ必要があります。
政治の流れの本質をつかんでいないのに一丁前なことを書くのはプロとはいえません。
岸田総理の退陣表明は政治の流れの本質を見極めれば予測できます。
本質は驚くほど単純で明快なのが普通です。
今回の場合は岸田総理だけ責任を取らずに済ますことはあり得ないという簡単な理屈です。
岸田総理にいささかでも良心があればどこかの時点で責任を取るはずだと予測できます。
日経新聞内でも退陣論の観測はあったと推測します。
なぜ見通しを誤ったか徹底検証が現状のお粗末さを脱却する第一歩です。
岸田総理が自らの退陣は政治の信頼を取り戻す第一歩だと述べました。
日経新聞もこの言葉に学んだほうが良いです。
ネットに押され苦境の新聞が生き残るためには書き手の力量が伺える記事が不可欠です。
お粗末な原稿の書き手には厳しい視線が注がれます。
文字媒体の新聞は深い分析と良質な記事で勝負して欲しいです。
情報がはんらんするネット時代の新聞の使命です。