年齢を重ね理想の姿へ
NHKうたコン、時々視てます。
深夜ことしの名場面集を再放送してました。
二葉百合子さんの「岸壁の母」の熱唱に圧倒されました。
愛弟子の坂本冬美さんとのデュエットでした。
「岸壁の母」はシベリア抑留から息子の帰りを待つ母の心境をうたったものです。
父がシベリア抑留組ですので気になる楽曲の一曲です。
そうした事情を割り引いても二葉さんの威風堂々ぶりに心が揺さぶられました。
坂本さんは感動のあまり声が出ませんでした。
二葉さんの年齢が感動を倍加させていると思いました。
御年92歳、しゃんとした姿勢で伸びやかな声でした。
高齢になれば弱弱しいという俗説を吹き飛ばしてました。
一般的な想像と真逆の姿を見せられれば誰しも衝撃を受けます。
79歳で現役を引退しテレビ出演は6年ぶりと司会者が述べてました。
日々どんな鍛錬をされているのか興味津々です。
20世紀最高のバレリーナとして有名なマイア・プリセツカヤさんがいます。
70歳の時の演技の映像は足はピンとまっすぐに伸び回転する姿は衰えは感じさせません。
二葉さんの歌唱には同じぐらいの驚きがありました。
年を重ねていることが存在感となって会場を圧倒している感じでした。
昨日は散髪に行きました。
行きつけの床屋さんで長年髪を切ってくれるのは今月で90歳の方です。
背筋はまっすぐに伸びはさみさばきも衰えていません。
長時間、立ち通しでも大丈夫なのには驚きます。
健康法はゴルフ、町の大会は今年で39回連続出場です。
かつては70台の腕前、今でも100を切るかどうかのところで奮闘中です。
年を重ねるということは枯れることと短絡して考えるのは禁物のようです。
円熟の極致を示す事例もあるのです。
「老いてますます盛ん」などという俗っぽい言い方では表現しきれません。
年を重ねたからこそ示せる見事な存在感を有しているのです。
超高齢化社会、こうした皆さんがどんどん増えて欲しいです。
立派なまちづくりの目標です。