追悼、山口昇士 元箱根町長

山口昇生(のぶお)元箱根町長が逝去されました。
7日通夜に参列しました。

2011年4月、東日本大震災の発生直後の神奈川県知事選挙。
挑戦しました。

83万票を得ました。
首長有志の皆さんの後押しがあり中心メンバーの一人が山口さんでした。

オール与党といって良い陣立ての相手候補に立ち向かう選挙でした。
現職の首長が支援するには勇気がいります。

大井町の間宮恒行町長がまず動き出しました。
川崎市の阿部孝夫市長、海老名市の内野優(まさる)市長それと山口町長が呼応しました。

市町村から県知事を出そうとの試みは正しかったと思います。
私の力量不足で結果を出せず申し訳ない思いです。

選挙後山口町長から電話がありました。
富士屋ホテルの旧館に部屋を取ったので奥さんと一泊し静養してくれとのことでした。

かのジョン・レノンが宿泊した部屋でした。
配慮に感激しました。

1998年2月開成町長に就いた私は新たな観光戦略を打ち出しました。
開成町の観光資源は極論すればただ一つ田園のあじさいのみです。

世界の箱根とつながり知名度を挙げようとしました。
意欲的な職員を箱根町に2年間研修に出しました。

箱根の観光客を開成町にも立ち寄ってもらう狙いがありました。
あじさい祭りの時には箱根町ブースを設け人気の富士屋ホテルのパンの販売を行いました。

すべて山口町長の後押しがあったので実現しました。
心よりご冥福をお祈りいたします。

世界の箱根はその言葉通り押しも押されぬインバウンド観光のメッカです。
箱根の活力を周辺に行き渡らせることが地域全体の活力向上につながります。

箱根のオーバーツーリズム解消にも一役買うことができます。
箱根を中核とする足柄周遊観光は今なお挑戦的課題です。

山口さんとは足柄地域で箱根が果たすべき役割を何度も話し合いました。
不十分ながらの箱根へのアクセスが向上した今こそもう一段の連携が必要です。

山口さんも天国で待ち望んでいるはずです。
合掌。