神奈川県で1番面積が小さい町、開成町の南北問題

2012開成観光フォトコンテスト 特選「すがすがしい朝」

(写真は、開成町ホームページより あじさいの里)

知人の開成町会議員、山田貴弘さんのフェイスブックの投稿を眺めてハッとしました。町内にある2つの小学校の入学児童数が差がついていたからです。

開成町は小学校が2つです。1873年に開校した開成小学校と2010年に新たに開校した開成南小学校です。開成小学校は75人で南小学校は100人です。

人口が17000人弱の町で175人の小学校の入学児童がいることは少子化の今の時代驚異的な数だと思います。しかしバランスが悪くなりました。

私が町長の時に新小学校の建設を決断したのは開成小学校の児童数が千人を超えて手狭になったからです。2010年、ほぼ500人ずつで2つに分かれました。

昨年度、開成小が534人で南小が578人です。開成小学校は卒業が101人で入学が75人、開成南小学校は卒業が86人で入学が100人。差が広がりました。

開成小学校の学区は、町北部の水田地帯と旧市街地です。開成南小学校は小田急線開成駅周辺の新たな開発地域を含みます。旧い開成町の子供の数が減りつつあることをうかがわせます。

新たに開発した区域は少子化が食い止め荒れて旧市街地や農村部は少子化が進むというのは日本全国の課題です。神奈川県で面積が1番小さな町でもその傾向が顕著になりました。

将来を考えてどうすればよいのか頭の体操が必要です。新たな開発は着々と進んでいます。新しい小学校もあるということで子供の数はさらに増えることは確実です。

一方、古い開成町からは子供の声が徐々に聞こえなくなるということです。差が極端になる前に手を打ちバランスを取り戻すことが大切です。

旧い開成町の少子化が加速して手が付けられない状態になってしまっては遅すぎます。現在の日本の状態は既に手遅れ状態になっています。開成町ならば間に合います。

旧い開成町を象徴する古民家瀬戸屋敷のすぐそばに幼児施設建設のための用地が確保されています。幼稚園か保育園かあるいは新しいタイプの幼児施設を建てることが必要です。

まず旧い開成町に斬新な教育施設を建てて保護者に住んでみようと思ってもらうことが大切です。そのための良質な住宅用地を提供していくという順番になります。

幼児期に泥んこになって遊べるような施設は魅力的です。瀬戸屋敷を教室とすることもできます。教育で魅力を発信し旧い開成町の子供の数を増やしてもらいたいです。