日中間の近現代史、まっとうな歴史観を持つ
9月18日は日中戦争の導火線となった満州事変が発生した日です。
遠く離れた中国大陸での出来事で多くの日本人にとって忘れられた日だと想像します。
事変の翌年の1932年満州国を成立させたあとも日本は戦線拡大路線を止められませんでした。
壊滅的敗戦となりました。
9月18日という日の意味を直視することは2度と過ちを犯さないために不可欠です。
参謀石原莞爾の緻密な謀略作戦は軍事的には成功を収めても政治的には日本の孤立を深めました。
拡大路線を止められなかった背景には日本の民衆の熱狂がありました。
煽ったマスコミの存在がありました。
軍部だけが独走したのではない事実は重いです。
肝に銘ずべきです。
現在の中国は共産党の一党独裁国家でアメリカと競い合う大国に様変わりしてます。
安全保障面で脅威を及ぼす国と見る見方に変わりました。
中国より国力が劣勢な現状にいら立つ日本人は日中友好を進めることに反感を持ちます。
こびているかのように見えるからです。
一番恐れるのは中国への反感が高じ過去の歴史に目を閉ざしてしまうことです。
歴史を消し去ることは相互の反感を激化させるだけです。
歴史をきちんと見つめることで中国に対しモノ言う基盤を持てます。
日中戦争において中国大陸で行った残虐行為を反省することは国際的な日本の立場を強めます。
日本は過去の反省の上に立ち戦後は自由民主主義国として生まれ変わったからです。
戦後の日本がたどった道のりも見る視点が大切です。
戦後の日本は軍事力の行使はありません。
強権で国民に銃を向け民衆運動を弾圧するような事態も発生してません。
稀に見る経済成長を遂げ日中国交正常化後は中国に対し多大な援助を行いました。
中国への日本の経済援助は今日の中国の経済発展の礎となりました。
日本人は戦前・戦中と戦後の歴史を併せて見てまっとうな歴史観を持つことが大切です。
中国に対し居丈高にも卑屈にもなる理由はどこにも見当たりません。