山北町は、日本を代表する山林都市への可能性を秘めてます。

昨日。JR御殿場線山北駅そばの鉄道公園でお花見をしました。桜は散っていましたが暖かかったですので楽しい夕暮れ時のひと時を過ごすことができました。

明治から昭和の初期までJR御殿場線が、東海道本線だった頃はもちろんのこと、山北町は、その後も長く足柄上地域の中心でした。人口も多かったです。

1955年合併して開成町ができたときの人口は4600人です。山北町は16000人を超えていました。現在、開成町は16795人、山北町は、11480人です。

開成町は小田急線の新駅ができて開発が進みました。山北町は、農林業の衰退や御殿場線がローカル線となり通勤通学の利便性が大きく減少し人口減少を招きました。

人口減少のため町内に3校ある中学校を4月から統廃合し町の中心地にある山北中学一校にしました。山間部の2校が廃校となりました。

しかし、新たな動きも出てきています。山北駅前に子育て世代向けの6階建ての賃貸住宅が建設されました。42戸すぐに入居者が決まったということです。

町外からの移住者も20戸程度あると聞きました。東山北でも新たな賃貸住宅が入居者を募集しており、大型スーパーもこのほどオープンしました。

丸山という小山がありますがその山頂部は大手造船会社の研究所の進出予定地として20ヘクタール弱開発されました。バブル経済がはじけそのままに放置されていました。

座間市に本社のある先端計測機器メーカー、トヤマが2.9ヘクタールについて研究開発拠点として進出を決めました。固定資産税や法人町民税の増収にもつながる朗報です。

山北町は、面積224平方キロ、神奈川県で横浜市、相模原市に次ぐ面積を有しています。ただ93パーセントが山林です。市街化区域はありません。

変貌の兆しが見えてきた山北町が今取り組む必要があるのは、町全体の都市計画の再点検だと思います。部分的に開発を進めることは長期的にみて発展につながりません。

西丹沢の広大な山林資源を活用して観光産業を盛んにしていくことは当然だと思います。同時に林業の再生を実現して持続的に山を守る方策を考えることが不可欠です。

同時に駅周辺の住宅建設やスーパーの進出が始まったわけですので都市としての体裁も整えていく必要があります。駅前の商店街がポイントだと思います。

寂れたままにしておいてはなりません。西丹沢の玄関口ですしやり様によってはレトロさを売りにした商店街が形成できると期待してます。

駅前には数件ですが飲食店も再び復活してきました。昨晩も賑わっていました。都市部から移りお店を経営したいという若者へ日本初の大胆な支援もありではないでしょうか。

山北町は、今度の人事で生え抜きの若い副町長が誕生しました。山林資源を活かし都市的な機能も充実した日本を代表する、「山林都市、山北」を目指して欲しいです。