”どんでん返し解散”の行方はまだ不透明
石破総理は持論にこだわる正論居士です。
政界で傍流を走らざるを得ませんでした。
派閥が解散し水面下で政局の主導権争いが生じたことが功を奏しました。
結果的に岸田前総理と菅元総理が手を結び石破政権誕生へと導いた格好です。
正論居士は圧倒的な権力背景を持って初めて持論を実行に移せます。
2001年の小泉純一郎政権がそうでした。
政権誕生直後の人事では派閥の言うことを一切聞きませんでした。
国民の圧倒的な支持の下で誕生した政権だったからです。
石破政権は正論居士ですが国民の圧倒的な支持がありません。
両手を縛られたままのスタートとなりました。
総裁選で掲げてきた主張は次々と覆され解散時期までひょう変しました。
”どんでん返し解散”と名付けたいです
石破総理には内心じくじたる思いがあるはずです。
後ろめたさは党首討論に現れ論点をずらす言い逃れが目立ちました。
正論居士の石破総理が正論を取り戻そうと躍起です。
裏金議員の公認問題です。
おとがめなしでは選挙に影響すると恐れたようです。
苦し紛れの正論居士への復帰です。
変節後の正論居士復帰は風当たりが強いと見ます。
世論と自民党内の両方から批判が起こります。
世論の風圧がどこまで強まるかは野党の闘い方次第です。
“どんでん返し解散”は野党とりわけ立民党にとって命運をかけた戦いです。
これほど自民党が揺れる選挙はめったにありません。
野田新代表は自民党を追い込めないようでは就任の意味の方が揺らぎます。
死力を尽くした選挙となります。
立民の思惑通り世論を喚起できるかはまだ見通せません。
自民党内の批判度合いは裏金議員たちの当落に左右されます。
裏金を集める能力を持つベテラン議員は選挙にしぶといはずです。
這い上がれれば反石破の鬼と化すでしょう。
反主流の道を選んだ高市早苗さんと水面下で手を結び政権を揺さぶることになります。
石破政権は選挙をしのいだとしてもいばらの道です。
安定政権は見込めません。