国際学会を誘致しておもてなし観光に挑戦できないでしょうか。
(写真は王敏さんの著書 朝日文庫)
私は、法政大学国際日本学研究所の客員研究員という肩書があります。研究所の王敏教授の紹介です。中国人の女性研究者です。宮沢賢治を研究されてます。
王敏さんとは町長時代の2007年、神奈川県が葉山の湘南国際村で開いたシンポジウムで一緒だったことから交流が始まりました。
王敏さんが1972年の日中国交正常化後、中国からの交換留学生の第一期生だということを知りました。王敏さんに禹王のことで声をかけました。
私の故郷に中国の治水神が祀られている遺跡があると話しました。王敏さんは大変に驚かれました。すぐに開成町に現地調査に来られました。
開成町や南足柄市の郷土史家を中心に展開されている禹王の研究が中国との交流も含めて大きく広がっているのは、王敏さんの人脈によるところ大です。
王敏さんは東アジア文化交渉学会という国際学会の主要メンバーの一人です。2015年日本で国際学会が開催される予定で現在準備が進んでいます。
王敏さんがいる法政大学の国際日本学研究所が調整役です。禹王に関して応援をしていただいたので開成町も何らかの協力できないか府川町長にお願いしているところです。
2015年は開成町制60周年の記念すべき年です。この年に国際学会が開成町でできたら私は素晴らしいと思います。地域に根差した国際学会という姿を切り開けます。
学術研究と聞くと大学の中だけの話だと思ってしまいます。こうした一般的な見方を打ち破って学会を誘致して町づくりにも活かすことができると思います。
中国を中心にアジアの研究者が開成町にやってきてあじさいの里の美しい景観を肌で感じてもらい本国に持ち帰ってもらうだけでも友好に役立ちます。
足柄地域には何といっても禹王の遺跡があります。中国の治水神を祀っているという現場を見ることは中国の研究者にとって衝撃だと思います。
両国は文化で古くから結びついていることを実感するでしょう。今日の日中関係を考える時に大変大きな意義があると私は確信します。
それだけでなく開成町や足柄地域の物産を日本らしいおもてなしで味わってもらえればすっかり日本ファンとなってもらえるのではないかと思います。
2020年の東京オリンピックに向けて予行演習みたいなものです。交通の便利さを考えれば足柄地域だっておもてなし観光のメッカになれます。
研究者の皆さんには、研究成果を存分に発表してもらい、休憩時間には、世界遺産富士山を眺めてリラックスしてもらいます。素晴らしい国際学会になると思えてなりません。