“もしトラ”から”確トラ”へ

トランプ氏の圧勝でした。
稀に見る接戦との見通しは見当違いでした。

アメリカも日本のメディアもいい加減なものです。
世論調査に依存して評論をしてきたに過ぎないのだと思います。

地べたを這いずり回って足で得た情報が不足しているのが原因だと推測します。
選挙の最前線で動向を凝視すればある程度の感触はつかめたはずです。

取材現場の記者はスマホ世代でしょう。
ネット情報に右往左往してしまい本質に迫れません。

メディアに登場する研究者も同じようなものです。
研究室でパソコンの前に座って調査するだけでは本当の空気はつかめません。

日本でも泥まみれになって現場を這っている記者の姿を見ることはまれです。
元政治記者として歯がゆい限りです。

“もしトラ”は“確トラ”になりました。
日本は国家として備えを急ぐ必要があります。

何を言い出すかわからない大統領を相手にするのですから内政の安定化が急務です。
課税最低限の引き上げなどという政策論議は早急に決着をつけないといけません。

10年かけて段階的に国民民主党が主張するレベルまで引き上げればよいではないですか。
技術的課題に過ぎません。

一気に引き上げれば税収に穴が開きますが漸進的に引き上げれば対応は可能です。
最低賃金の引き上げ目標の設定に似通ってます。

ただし不公平税制に切り込む確約を取ることは絶対に外せません。
富裕層だけがおいしい目にあうのは看過できません。

国民民主党の協力が確実になれば内政はひとまず安定します。
安全保障問題や経済外交が荒れる可能性があるので内政面の課題は克服しておくことです。

政治とカネの問題は幅広く与野党合意を目指す必要があります。
野党としては火種を来年の参院選まで残しておく選択肢もあり得ます。

消費税減税は結論を出すまで時間がかかります。
実質的協議は困難だと割り切らざるを得ないと思います。

“確トラ”対応に精力を注ぐ方が先です。
日本国としての真剣勝負が始まります。