沖縄をめぐる中国の揺さぶりに過剰反応は禁物
沖縄は「中国固有の領土だ!」。
荒唐無稽に聴こえる主張が忍び寄ってきている可能性がどうやらありそうです。
6日の日経新聞のオピニオン欄で論説委員が記事を書いてます。
香港紙が「『琉球カード』を打て」というコラムを9月に掲載したとのことです。
台湾問題に日本がくちばしを入れてくることがしゃくに障るといった背景があります。
沖縄問題を持ち出してきました。
感情的な議論かというとそうではないとしてます。
国際法の専門家が前面に出て法的論争を仕掛ける動きが見られると書いています。
江戸時代まで沖縄は琉球王国で独立国でした。
中国の清王朝と薩摩藩のはざまで生きる小国でした。
清国との間で宗主と配下の関係にあり福建省には沖縄館がありました。
1879年に明治政府が琉球を併合してから日本の領土となりました。
中国は深い関係にあった沖縄を日本が強奪したと主張したいのだと思います。
台湾問題に口出しする資格はあるのかと問おうとしているのです。
過剰反応に注意する必要があります。
日本を叩くことで国内の不満を逸らすいつもの手口だと思います。
土俵に乗ってしまうと相手の狡猾な理屈に絡み取られます。
日本は冷静沈着に対応するのがいちばんです。
日本が注意しなければならないのは日中関係の大原則を忘れないことです。
1972年の日中国交正常化の基本的な考えです。
ひとつは台湾も含めてひとつの中国という立場です。
もうひとつは中台関係は平和裏に解決することを念頭に置いていることです。
この原則を踏まえて台湾問題に発言することは許容の範囲内です。
中国の国内問題だから一切口を出すなとは一方的な言いがかりです。
沖縄県民の多数が中国になびくとは思えません。
一党独裁で自由が規制される国の配下に沖縄が入りたいなどと思うはずはありません。
偽情報の拡散などネットを使った揺さぶりに惑わされてはなりません。
自由と民主主義の立場をより強固にすることが最強の防波堤です。