第3の黒船襲来への備えを急ぐ
日本の太平の眠りを覚ましたのは4隻の蒸気船でした。
1853年のペリー艦隊の来航、いわゆる黒船です。
開国を求めて言えば聞こえは良いですがこじ開けたのです。
明治維新へと続く激動の幕開けでした。
その後の日本は日中戦争の泥沼にはまり太平洋戦争で惨たんたる結末を迎えました。
焼け野原の日本に降り立ったのは連合国軍最高司令官マッカーサーでした。
第2の黒船です。
マッカーサーは絶対的権力の下で戦前の日本を解体しました。
西欧の民主主義の理想を強引に注入し別の国家に生まれ変わったかのような激変でした。
日本は軍事をアメリカに依存し経済の発展に力を注ぎました。
戦前の富国強兵路線から強兵を外し経済大国を目指しました。
1980年代の日本はジャパンアズナンバーワンと称されるまでになりました。
有頂天の時期は長くは続かずバブル崩壊とともに長期低迷に陥りました。
石破総理が臨時国会の所信表明で1位だった国際競争力は38位と嘆くほど衰退しました。
黄昏時を迎えたかのような日本に第3の黒船が襲い掛かろうとしてます。
トランプ軍団です。
“軍団”と書いたのは次期トランプ政権は一色に塗り固められそうだからです。
アメリカファーストのごり押しが目に浮かびます。
既に関税引き上げをぶち上げてます。
世界全体や長期的な利害得失は脇に追いやり目の前の敵を叩くやり方は危なっかしいです。
衰退国家日本としては弱り目に祟り目といったところです。
よほど心してかからないと振り回されることは明らかです。
日本は少数与党となり政権の求心力が弱まっているだけに細心の注意が必要です。
日米同盟の強化だけを金科玉条にしていると落とし穴にはまります。
不必要なアメリカ製武器を購入させられてしまってはアメリカのための防衛力強化です。
したたかに対処する体制づくりが不可欠です。
内政を安定させることが求められます。
与野党間の過度な対立は避け第3の黒船への備えを急ぐ必要があります