本当の地方創生2.0
日本国などと聞くと身構えがちです。
歓迎する人もいれば時代錯誤だと毛嫌いする人もいます。
言い回しが国家を前面に押し出す右翼的傾向があると思われがちです。
この誤解を解くことは極めて重要です。
日本国が存続できなければ日本国民はいられないのですから右翼も左翼もありません。
日本は無くなれという人は別ですがそんな人はごく少数でしょう。
少子高齢化と人口急減で日本が危機のただなかにあることは明らかです。
どうすればよいか考えるのは当たり前です。
安倍総理時代の自民党は「日本を取り戻す」と主張しました。
日本の原点に返ることが日本国の持続と繁栄につながるという問題提起です。
全く同感ですが取り戻すべき「日本の原点」の捉え方が180度異なります。
論点整理しないと議論は全くかみ合いません。
安倍総理は明治国家が目指したような世界に冠たる国づくりを理想としていたと思います。
力強くて日本人のプライドをくすぐる主張です。
安倍人気が衰えない秘密はこの辺りにあるとにらんでいます。
しかしこうした発想は見果てぬ夢を追いかけていると私は感じます。
高齢化が進み人口が急減する国が若き血潮に燃えた明治の日本になれるはずがありません。
冷静になって日本の現実を直視した上で未来図を構想しないとほら吹きになります。
石橋湛山元総理が戦前に唱えた「小日本主義」という発想が手掛かりになります。
中国大陸への軍事的勢力拡大路線を捨て通商で国家の繁栄を図るとの問題提起でした。
現代の「小日本主義」は経済大国路線から小さくてもキラリと輝く国づくりへの転換です。
小さくてもキラリ路線の最前線である地方が活力を持てるよう国家のサポートが必要です。
女性や若者、障害者や外国人ら多様な人々がまちづくりに参画することが大切です。
みんなで話し合って決めるルールや人権を大切にしなければなりません。
これが本当の「地方創生2.0」です。
もうひとつの目指すべき日本の姿です。