量子力学がもたらす人類哲学の革命的変化

年末年始は特集番組が多くテレビの季節でもあります。
筆頭格は紅白歌合戦。

昨年末は孫君たちに占領されて視れませんでした。
「ハンター逃走中」に夢中でした。

代わりに録画した番組を繰り返し視ました。
NHKスペシャルの「量子もつれ~アインシュタイン最後のなぞ~」です。

興奮が収まりません。
物理学の根っこにある謎をよくぞここまでかみ砕いたかと思いました。

50年前大学の教養課程でかじった基礎物理学の教科書を思い出しました。
光は粒子か波かという物理学の根本問題です。

光は超ミクロな物体のはずなのに波のような性質をもつのはなぜかという疑問です。
量子と呼ばれる極めて微小な物体の振る舞いです。

離れた量子が瞬時にシンクロしてしまう可能性が指摘され「量子もつれ」と呼ばれました。
テレパシーとかテレポーテーションの世界です。

アインシュタインはオカルトのような話はあり得ないと全面否定しました。
ところが80年間の懸案が壮大な実験によって解明されました。

量子レベルになればいつでも「量子もつれ」は起こります。
こうなると厄介です。

確かに見えているはずの物体が実はいつどこに存在するかわからなくなります。
見ている時だけ物体として認識しているに過ぎなくなります。

見てない時は物体はどこにいるかわからない不確かな存在です。
私たちが現実と称している世界は実は幻想に過ぎないことになってしまいます。

革命としか言いようのない世界観の一大変化につながります。
現実とはひとつの可能性に過ぎず人それぞれによって異なるかもしれないからです。

見えない量子の世界の方が確実でしかも可能性に満ち満ちていることになります。
何かの力によってひとつの可能性が現実と称されるものに変化する訳です。

禅問答になってしまいました。
言わんとするところはくみ取っていただけたでしょうか。

現実の捉え方に革命的変化が起こりそうだといいたいのです。
哲学の世界に大きな衝撃を与えます。