与野党大連立の可能性を読む

与党と野党が大同団結する大連立をめぐる議論が起こってます。
火をつけたのはかつての政界の暴れん坊の亀井静香さんです。

石破総理や公明党の斎藤代表らをけしかけてます。
石破総理は新春のラジオ番組で選択肢のひとつとして否定しませんでした。

野党第一党の立民党の野田代表は平時ではありえないと語りました。
野田代表の発言は有事ならばあり得るとも受けとれます。

ここで問題となるのは“平時”と“有事”を分かつラインです。
日本は戦前政党を解散し大政翼賛会を結成した過去があります。

戦争へ突き進む国家体制の一翼を担ってしまいました。
大連立は過ちを犯しかねないという問題意識は当然です。

一方で与野党による党利党略の駆け引きで国内政治が混乱することも問題です。
国会が議論のための議論の場となっては国が危ういです。

どこかで折り合いをつけ議論を収める必要があります。
現在の政治状況は判断する手前の段階です。

熟議が重要であるゆえんです。
各党が目立つことを優先し極論にこだわる姿勢は混乱のもとです。

立民党の金業団体献金、維新の教育無償化、国民民主の年収の壁など。
野党各党には看板政策があります。

各党が国家全体の視野を持って議論に臨むことが第一歩です。
国民の意見に耳を傾けるのは大切ですが借金が積みあがっている財政状況があります。

国会で丁寧な議論を重ねているうちに着地点はおのずと見えてきます。
そうこうしているうちに国際情勢が緊迫の度を強めるのは確実です。

バイデン大統領が日本製鉄のUSスティール買収拒否を表明した事件はその手始めです。
トランプ大統領が登場すれば防衛問題で揺さぶられる時が来ます。

日本が国内政治でもめている余裕は徐々になくなります。
2025年どこかの時点で与野党の大同団結が迫られると見ています。

選挙の試練を経て劇的な形で大連立となるかは見通せません。
定期的な与野党協議の場の設置という緩やかな形で始まる可能性があります。